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富川勝智 in クラスタ

5月20日(金)、国分寺クラスタでの富川勝智氏のライブに行ってきました。

富川さんは、以前同じ師匠について勉強していた兄弟子にあたる方で、現在はデュオパートナーとしても大変お世話になっています。今回は、久々にソロライブを聴きたくて、国分寺へ足を運びました。

まず驚くのは、その場で思いついた曲をさくっと弾いてしまう、そのライブのスタイル。もちろん、ある程度の構想は頭にあるのでしょうが、私にはちょっと真似できません。もちろん、この日のためにと準備してきたプログラムではないから、ミスはある・・・これは仕方ないと思います。(ごめんなさい、富川さん。)でも、音楽の価値は、ミスの数で計るものでは絶対にないのです!!
準備とは、演奏会のためにするものではない。音楽を考え、演奏を練り上げ、それを自分の中に積み上げる作業は、日々行うものであり、それが出来ていれば演奏会のための準備なんて必要ないのだ、とこの人の演奏は語っているのです。素晴らしいことだと思います。その演奏を聴いて、私はいつも「勉強」を忘れて、素直な感動を受けることができます。

もうひとつ富川さんのライブの特徴をあげるとしたら、客層です。ツウなお客さんが多い(というか、ギターを弾かない人はいない!)のです。なぜなら、ツウを納得させる演奏とレクチャーが聴けるからです。演奏は、ソル、ターレガ、トローバなど、一過性の流行曲ではない本当の意味での「名曲」がそろい、トークも、マニアックな質疑応答あり、亡き巨匠ホセ・ルイス・ゴンサレス氏の逸話あり、と盛りだくさんな内容で、満足度が高いです。

こんな方とデュオとして演奏させてもらえるのは、ギタリスト冥利につきます。一生懸命勉強して、相応しい演奏ができるパートナーになりたいですね。

終演後、クラスタでは恒例の、飛び入り演奏会になりました。私も、2曲ほど演奏するハメに。私は一滴も飲んでいなかったのに、ツウなお客さんを前にして緊張しまくり!!同日のランチライブを聴いた方は、別人の演奏だと思ったことでしょう。恐るべし、クラスタのステージ。あらためて、富川さんを尊敬しました。

♪本日のプログラム(うろ覚え)

・禁じられた遊び (作者不詳)
・ラグリマ (F.ターレガ)
・マリエータ(F.ターレガ)
・トリーハ (F.モレノ=トローバ)
・アラビア風奇想曲 (F.ターレガ)
・夢(マズルカ) (F.ターレガ)
・「魔笛」の主題による変奏曲 (F.ソル)
・ショーロス第1番 (H.ヴィラ=ロボス)
・エストレリータ(M.M.ポンセ)
・組曲「プラテロと私」より プラテロ、死 (E.サインス・デ・・ラ・マーサ)
・11月のある日(L.ブローウェル)
・そのあくる日(R.ゲーラ)

次回の富川さんのライブには、私と、楠幸樹くんが加わり、トリプルジョイントライブになります。6月17日(金) 国分寺クラスタです。どうぞお運びくださいませ。
by yuko_kodama | 2005-05-22 23:08 | ライブ、コンサートの話
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