ガジャルド@杉田劇場

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ひどい写真ですみませんm(_ _)m
ホセ・マリア・ガジャルドさん、ツアー初日の杉田劇場でのコンサートの客席最後部からの撮影です。連日東京および近郊でのコンサートを持たれていましたが、私はこの初日のみ聴くことが出来ました。圧巻でした。大ファンになりました。

この日のプログラムは、アンサンブル「カンパニージャ」の共演によるビバルディのコンチェルト、ギターソロ、最後にピアノの高木洋子さんと「アランフェス協奏曲」全楽章というもの。どれも素晴らしい演奏でしたが、特筆すべきはその音量。
杉田劇場は素敵なホールですが、決してギターに優しい音響ではありません。これまでも同じホールで異なるギタリストによるアランフェスを何度か聴いていますが、これほどにギターとピアノのバランスが素晴らしかったのは初めて。ホール最後部でもピアノと対等以上によく聞こえました。
でも、決して力いっぱい弾いてるようには見えないのですよね。むしろ楽々と楽器を操っているようなのです。そして音量はあるけれど、音色は色彩にあふれていて優しくもあり、美しくもあり、決して力強いだけではないのです。ミスタッチもほとんどありませんでした。本当にすごい。

ソロプログラムでは特に、アルベニス「セビーリャ」とピアソラ「アディオス・ノニーノ」に魅了されました。

「セビーリャ」では中間部の演奏が独特で、“変わったリズムで弾いていたね”という声も聞かれましたが、聴いた瞬間「本物のサエタだ!」と思いました。
「サエタ」というのは宗教的な民謡のひとつで、セマナ・サンタで歌われます。セマナ・サンタ(聖週間)とはキリストの復活を祝う祭りで、セビーリャのセマナ・サンタはスペイン全土でもその伝統と規模の大きさで特に有名なのです。セビーリャのセマナ・サンタのクライマックスのひとつは、十字架を背負ったキリスト像の山車が出る瞬間です。この像をまつるサン・ロレンソ教会の正面付近の建物のバルコニーでは、山車が教会を出る際に素晴らしいサエタが歌われると友人に聞いて、一緒に見物に行きました。留学中のことです。真夜中、通りを埋め尽くすほどの群衆が集まる教会前でそのサエタが聞こえてくると、人々は一斉に静まり返ってその歌を聴いていました。演奏を聴いた瞬間、この記憶が鮮やかに蘇りました。後で聞いた話では、ガジャルド氏の親族はみなこのサン・ロレンソ教会の信者で、ご両親はこの教会で結婚式を挙げられたのだそうです。もしかしたら彼は、このサエタを聞いて育ってきたのかもしれません。楽譜に書かれた音価とは違うかもしれませんが、私にとってはこの日の演奏の方がむしろ「セビーリャ」そのものでした。

「アディオス・ノニーノ」は、ガジャルド氏自身の手による編曲だそうです。シンプルに少ない音で紡がれた最初の部分から次第に盛り上がっていく演奏は、息が止まりそうなくらい素敵でした。ピアソラが大好きで「個人的には20世紀最高の作曲家だと思う」とまで言われていたガジャルド氏、編曲はピアソラ本人のバンドネオン演奏のビデオから音を起こしたそうです。

都合さえつけば、全てのコンサートを「追っかけ」したかったなあ、と思うようなギタリストでした。今回のツアーでも絶賛を浴びて、来年秋の再来日が早くも決定したとのことです。今年行かれなかった方は絶対に聴きに行きましょう!!











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# by yuko_kodama | 2016-12-12 01:56 | ライブ、コンサートの話

ホセ・マリア・ガジャルド

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ホセ・マリア・ガジャルド・デル・レイさんが来日されています。日本では、村治佳織さんのスペイン留学時の先生としても有名なのではないでしょうか。

明日は横浜、杉田劇場にてリサイタル。何と言っても聴きどころは「アランフェス協奏曲」の全楽章演奏です。

私もアンサンブル「カンパニージャ」の一員として、ビバルディのコンチェルトをご一緒させて頂きます。とても楽しみです!




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# by yuko_kodama | 2016-12-03 21:30 | ライブ、コンサートの話

発表会、無事に終わりました!

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11月23日(水・祝)、尾野桂子先生のお教室との合同発表会が無事に終わりました。
当日はお天気にも恵まれ、素敵なサロンでの温かい発表会となりました。ご家族の方もたくさん聴きにきて下さり、客席はほぼ満席でした。

合同発表会というのは、とてもいい企画でした。普段の自分のレッスンでは取り上げていない素敵な曲を発見したり、こんな教え方いいなあという勉強になったり、受講生の方同士も交流から得られるものがあったのではないかと思います。

自分の生徒さんからは、経験の大切さを感じました。発表会初参加組と経験を重ねた組の違いは歴然。何回か経験を積んだ生徒さんたちは、緊張しながらもきちんと自分らしい演奏が出来ていました。初参加の方、ここでめげずに回数を重ねていってほしいと思います。

今日からまた、次の課題に向かって新たな気持ちでレッスンしていきます。皆さん、来年に向けて頑張りましょう!





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# by yuko_kodama | 2016-11-28 14:28 | ギター教室の話

いよいよ発表会!

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いよいよ3日後にせまってきました、発表会。児玉教室からは5人が出演。本日これから本番前最後のレッスンです。
行ってきます!








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# by yuko_kodama | 2016-11-21 15:54 | ギター教室の話

11月23日、発表会です!

11月23日(水・祝)は、尾野桂子先生のお教室とわが横浜教室の合同発表会です!

今回は、「児玉祐子ギター教室」としては記念すべき第1回の発表会です。
といっても、実は横浜教室の受講生の皆さんは、何度も「発表会」の経験をお持ちです。ただ、私が産休のタイミングであったために他の先生にお任せしたり、夫の転勤のために離任していたり、昨年も育児の手が離れないために、「尾野教室・富川教室 合同発表会」に横浜教室の枠を設けてもらったりと、私がきちんと主催した発表会というのはこれまで一度もありませんでした。今回初めて自分の名前で発表会をできること、とても感慨深く思っています。

とはいえ、会場の手配から時間の配分、プログラムの構成など、尾野さんにお世話になってばかりの私、まだまだ修行中であります。ただいま、壊れそうなオンボロパソコンをこき使ってプログラムを作成中!これくらいは何とか頑張る所存です。

当日の講師演奏は、久しぶりのソロ演奏も予定しております。二重奏では、9月のコンサートで演奏しました「カルメン」を再演致します。

会場は東急目黒線洗足駅から徒歩3分の「サロン・フェリーチェ」、14時開演予定です。
ご出演予定の皆さま、どうぞ体調管理には気をつけて、当日は最高の演奏ができますように。
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# by yuko_kodama | 2016-11-12 06:00 | ギター教室の話

歯車

横浜教室でのレッスンを続けながらも、それ以外の音楽活動がなかなか出来ずにいたこれまでを思うと、最近はにわかに色々なことが動き出しています。

9月にはブーケ・デ・ボンボンのコンサートにゲストとして参加させて頂きました。10月はトリオで、子育て広場での演奏会を行いました。今月は児玉祐子ギター教室としては記念すべき第一回となる発表会を、尾野桂子先生のお教室と合同で開催する予定です。もちろん講師演奏も致します。

「歯車」という言葉は、特に仕事においては、自分の意思とは関係なく一部品として否応なしに動かなくてはならないという否定的な意味に使われることが多いように思います。でも今の私は上記のようなネガティブな意味ではなく、自分には駆動力がないのに、色々な周りの力に助けられて思いがけず回り始めた「歯車」のようで、ポジティブにとてもわくわくしています。このわくわくが来年も続くように、今は目の前の仕事に精一杯尽くしたいと思います。
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# by yuko_kodama | 2016-11-03 22:28 | その他の話

ラファエラ・スミッツさんのシャコンヌ

友人ギタリスト丸山耕太郎さんのブログに、先日の公開レッスン会のもようがアップされています。

http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/264768/220932/86229107

打ち上げでのシャコンヌについてのこぼれ話、必読です。終わりにスミッツさんご本人の演奏のリンクも紹介されています。シャコンヌのレッスン、聞きたかったなあ。







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# by yuko_kodama | 2016-11-03 22:23 | ギター音楽の話

ラファエラ・スミッツ マスタークラス


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10月30日(日)、センター南「スペースSENCE」にてベルギーの名手ラファエラ・スミッツさんによる公開でのマスタークラスが行われ、受講してきました。レッスンはスペイン語で行われ、手塚健旨先生が通訳をされました。

曲は「アメリアの遺言」。
最初のメロディではポルタメントの入れ方と歌わせ方、ハーモニクスのパートでは伴奏部への気配り、最後の低音メロディのパートではビブラートと雑音の処理という感じの、分かりやすく実践的なレッスンでした。

メロディがハーモニクスになる部分、私は確かに伴奏に全く意識をはらっていませんでした。この部分では、私にメロディ(ハーモニクス)だけを弾かせて彼女が伴奏をする、という形でその響きを確認させて下さったのですが、緊張していたせいで客観的にその響きを感じ取ることが出来なかったのが残念です。

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他の方のレッスンはこのような曲でした。
全て聴講したかったのですが、時間の都合がつかずに聞けませんでした。私の前にトップバッターで受講された杉本みどりさん(ヴィラ=ロボス「プレリュード第1番」)のレッスンと、私の後に受講された佐々木みことさん(バッハ「シャコンヌ」)の最初の10分をなんとか、という感じ。どちらのレッスンも、本人に向けてのレッスンであることは間違いないのですが、聴講生にも大変ためになる普遍的な内容を含んだレッスンでした。

“音楽で一番大切なものは?の問いに多くの人は「メロディ」と答えますが、より大切なのはリズムで、きちんとしたリズムで演奏されていればメロディの中の音がひとつやふたつ間違ったところで何も問題ないのです。”
“偉大な先人の演奏に影響を受けすぎず、きちんと楽譜に書かれた音楽を再現しなくてはいけません。”
どちらも心に残る言葉です。

実際にお会いしたラファエラさんは、コンサートのチラシの写真よりもずっと若々しくエネルギッシュで、そしてとてもチャーミングな方でした。レッスンでもユーモアを交え、「悪い例」をおもしろおかしく演じて下さったり。今日は聴講のみのお客様もとても多かったのですが、きっと楽しめたことと思います。

素晴らしいレッスンでした。

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(余談)
レッスン開始前。
手塚先生「私、この曲がほんとに好きなんですが、誰もいい演奏してないんです。」

そんなこと言われたら「なら私がちゃんと弾いてやる!」と思ってしまいますよね。近々、手塚先生にもレッスンを受けにいきます。今日の復習を兼ねて、色々聞いてきたいと思います。難しい曲ですが、いつかちゃんとコンサートで弾きたい、私も大好きな曲です。


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# by yuko_kodama | 2016-10-31 03:39 | ライブ、コンサートの話

子育て広場でコンサート

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10月25日(火)、市内2カ所の子育て広場「つどいの広場」にてコンサートをしてきました。ギター&バスギター丸山耕太郎さん、ウクレレ楠幸樹さんとのトリオです。広場を管理運営するNPO法人ピッコロさんからお話を頂き、準備をしてきました。

午前中は私の自宅から徒歩1分の「元町つどいの広場」。近所ということもあり、私もしょっちゅう下の子を遊ばせに行っている場所です。この日は30組もの親子が集まってくれました。
午後は自宅からは少し離れていて私もなかなか足を運ばない「竹丘つどいの広場」で、こちらは5〜6組の親子と親密に。もともと竹丘の広場は地域に子どもが少なく、誰もこない日もあるそうで、小雨の中これだけ集まってくれたのはありがたいことでした。

この日は小さな子ども向けということで、多少騒いでも聞こえるようにとPAを入れましたが、結果的に正解!子どもの声だけでなく、お母様たちが演奏に合わせて歌ってくれたりして、普段のしーんとしたクラシックのコンサートとは違う、温かく楽しいコンサートにすることが出来ました。

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途中で読み聞かせも入れました。
プログラムの構想段階で1曲はクラシックを入れたいということでメンバーの意見が一致して、ビバルディの四季から「冬」の第2楽章をやることに。そこで、クラシックを聴ける静かで集中した雰囲気を作るために冬にちなんだ絵本を読むのはどうかと思いつき、ではそこにBGMをかぶせようとなり、どんどんアイディアが出てきました。
本番は大成功。「読み聞かせもあったのが良かった」「BGMがあると絵本だけとは違った魅力」など好評でした!

このメンバーで次は舞台を町田に移し、12月にクリスマスコンサートの予定です。また頑張ります!
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# by yuko_kodama | 2016-10-26 04:45 | ライブ、コンサートの話

富川勝智ライブ@ “in F”

ひっさびさに富川勝智氏のライブを聴きに行きました。(行けました。)良かったです。最初に言ってしまいます。良かった。

10月22日(土)、大泉学園駅から徒歩5分のライブスポット“in F”でのライブでした。カウンターが7〜8席にメインテーブルというこじんまりとした場所で、ステージにはグランドピアノとウッドベース、サイドの本棚にはぎっしり隙間なく詰まったレコード。普段はジャズがメインのお店とのことです。この日は前半が富川さんのソロで、後半はゲストに歌手の藤沢エリカさんをお迎えしてのスペイン民謡、という構成でした。

前半のソロは、富川さんの愛奏曲を並べたプログラム。ターレガの小品3曲に始まり、ポンセ2曲、ヴィラ=ロボスの「ショーロス第1番」、カタルーニャ民謡から「アメリアの遺言」、そして私も大好きなエドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサの「散歩」、「ロートレック讃歌」。
実はレパートリー、かなりかぶっています。たぶん好みもですが、演奏の傾向というか、持っている(大切にしている)テクニックに向いた表現傾向の曲なのだと思います。自分も弾く(弾きたい)曲だけに、富川さんの演奏の良さ、自分との違いをよりはっきりと感じて、こっそり色々と深く感動していたのでした。上手い。。。

ちょっと「ショーロス第1番」について書きます。この曲は私もレパートリーにしていますが、私と富川さんの共通の師匠である手塚健旨先生のレパートリーであり、さらに遡ると手塚先生の師匠であるレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの愛奏曲です。レヒーノは繰り返しの多いこの曲を楽譜通りには弾かず、色々にアレンジして弾いていたそうで、それを私も(おそらく)富川さんも手塚先生から教えてもらっています。私の演奏はそこで止まっていて、いわば手塚先生の劣化コピー版でしかないのですが、富川さんの演奏はそこからズンズンと進化した「富川オリジナル版」になっています。習ったことは習ったことでリスペクトしつつ、そこから自分の世界にきちんと落とし込んで、色々なジャンルを経験することで得たものなども恐らくたくさん混ぜ込んで、もう一度還元されて出てきた、そんな演奏に感じました。以前にも何度も聴いていますが、この日の最新版が一番好きです。良かったです。

後半の藤沢エリカさんの歌との民謡も素晴らしかった。一編が短いとのことで、間に歌詞の解説なども絡めながら面白トークで展開してくれました。でも特にシリアスだったガリシア民謡と、美しいメロディのカタルーニャ民謡という最後の2曲は、出来れば続けて静かに味わいたかったかも。

民謡というのはその土地土地に伝わる古い音楽なので、それは色々な時代の作曲家の根底にもきっと染み付いていたのではないかと想像します。例えば「カスティーリャ・レオンの民謡」と言われると、なんとなくそれは「スペインの城」や「歌とカスティーリャ舞曲」なんかを彷彿とさせるような気がしますし、ハエン(アンダルシア)と言われれば、ああフランシスコ・クエンカの世界だわー、などと思ってしまいます。実際に聴き比べたわけではありませんが。なので、前半に民謡で後半ソロというのも面白かったかもと思います。

長々と書いてしまいました。それだけ良かったのです。また行きます。


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# by yuko_kodama | 2016-10-23 05:15 | ライブ、コンサートの話