<   2007年 07月 ( 2 )   > この月の画像一覧

指揮者になりたい

更新が久しぶりになってしまいました。その間、色々と話題にしたいことに出会っていたのですが、今日はその中からひとつ。

ずいぶん前になりますが、テレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」(日曜朝9:00~)の企画で、視聴者の中からプロオーケストラを指揮してみたいという人を募り、実際に舞台で指揮をしてもらう、「指揮者になる夢かなえます~第1回振ってみまShow!」の放送がありました。2回に分けて放送されたこの企画では、書類とビデオで選考された老若男女20人が、演奏時間終了を知らせるドラが鳴るまでの1分間、自由にオーケストラを指揮して演奏できるのです。「夢をかなえて満足」という年配の方もいれば、「これが夢の第一歩」という指揮者志望の小学生もいました。中には、オケを指揮してるのだかオケに振らされているのだか分からないような方もいましたが、皆さん実に真剣かつ楽しそうで、100%自分を表現している満足感がテレビのこちら側まで伝わってくるようでした。

さて、私たちギタリストは幸せです。そんな機会がなくとも、毎日「小さなオーケストラ」を指揮することができるのですから。最近、「ここはどんなイメージで弾こうか」と、様々な楽器の音色を思い浮かべながら、まるでオーケストラを指揮するように演奏することが楽しくてたまりません。レッスンでも「この部分は、もしオーケストラだったらバイオリンが滑らかに弾いているのでは?」とか、「場面が変わってチェロがメロディを弾いていますね」。「トランペットのファンファーレが出てきましたよ」など、具体的なイメージを喚起しながら表現を探してもらっています。普段からクラシック音楽をよく聴いている方は、イメージが掴みやすいようで反応がいいです。逆に、あまり聴かない方には難しいかもしれませんね。

曲にもよりますが、特に古典派やロマン派の曲などでは、こうしたオーケストラのイメージを大切にして練習をすると、表現がぴたりと決まるものが多いように思います。このあたりの曲がお好きな方は、同じ時代に活躍した作曲家のオーケストラの作品をたくさん聴いてみると、ただギターだけに向かい合っているよりも得るものがあるかもしれません。
私も、自分の「小さなオーケストラ」の最高の指揮者でありたい、と思います。
[PR]
by yuko_kodama | 2007-07-28 01:05 | ギター音楽の話

スポーツと楽器演奏

楽しみに観戦していたテニスのウィンブルドン選手権が閉会してしまいました。私は現在、ものすごく運動不足なのですが、見るほうは大好きで、オリンピックなんか開催されたら、練習どころではないほどです。

ギター教室には、スポーツを趣味にされている生徒さんもいらっしゃいます。実は全然関係ない趣味のようでいて、意外と共通点があるなぁ、と最近感じます。
体を使うことに慣れていると、全身の筋肉や骨格の状態に注意を払う習慣があり、ギターを弾くときのフォームや左右の手の使い方についての私の細かいアドヴァイスも、実感としてすぐに伝わるようです。また、スポーツで培った「練習を上達につなげる」という経験そのものが生きてくる場合もあります。つまり、練習のやり方が上手なのです。

そんな生徒さんのレッスンで印象的なシーン。あるとき、曲の中で少し難しいフレーズに出会い、そこだけがうまくいきませんでしたが、私のアドヴァイスを聞きながら何度かトライするうちに、ある拍子にすっと弾けたのです。その時の彼の言葉がこうでした。「今、出来ました!1度出来たということは、自分の中には出来る能力があるということですね。練習すれば、ちゃんと再現できると思います。頑張ります。」
こんなとき、「今のは偶然だから、もう1度やれって言われても出来ないよ。」なんて、思ってしまいがちです。でも、スポーツでの経験から、例え偶然であれ1度でも出来たということは、練習によって確率を高めることが出来ると、彼は知っていたのです。素晴らしいですね。

昨日のニュース番組のスポーツコーナーでは、「古武術」を紹介していました。西洋式の動き方・考え方とは違うやり方で効率的に体を使い、大きなエネルギーを生み出したり、素早い動きを実現したりする古武術。ギター演奏に置き換えれば、弦を押さえたり弾いたりする指や手だけに注目するのではなく、頭から足まで全身の力をうまく活用して演奏する・・・ということになりそうです。全身の体のしくみを理解して、それをうまく活用して演奏するという意味では、私が現在勉強しているアンドーヴァーレッスンと似ているようにも思います。井桁典子先生が教えてくださるアンドーヴァーレッスンでは、毎回、自分が思いもしない筋肉がギター演奏のために活躍することを教えていただき、目からウロコが落ちます。そして、井桁先生も最近、スポーツ選手の言動に注目していらっしゃるとのこと。やはり共通点を感じておられるようでした。

楽器演奏も、大きな意味で捉えれば、体を使う「運動」に他なりません。スポーツ観戦をとおして演奏のことを考える機会が、意外と多いことを感じています。
[PR]
by yuko_kodama | 2007-07-10 23:59 | その他の話