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最近は442なの?

NHKの趣味講座「ギターで世界の名曲を」が、好評のうちに続いています。毎回楽しく見ていますが、生徒さんも頑張っていますよね。普通に考えれば、3ヶ月の講座でマスターするには曲が多いし難しくて、かなり無理のあるスケジュール。応援したくなります。

少し前の回になりますが、講師の荘村清志先生が調弦に使う音叉を説明しながら、「これは鳴らすと442ヘルツの音が出ます」とおっしゃっていたので、「ほぅ?!」と驚きました。私は通常、440ヘルツの音叉を使用して調弦をしています。2ヘルツの違いが耳で分かるかと言われたら、はっきり言って分かりません。だからどっちでも良いのですが、最近はみんな442で調弦してるのかな?と気になりました。

オーケストラなどは、最近は知りませんが、一時期は445ヘルツくらいで調弦するのが流行ったといって、何かと話題になっていたこともありました。やりすぎだ、という批判もあったようです。逆に、古楽器アンサンブルなどでは、半音近く低い音程で調弦することもあるようです。近代~現代と、時間の感じ方(人間の暮らし方)がどんどんスピードアップして、音楽もそれに合わせるように速く(音を高く)なっている、という考え方が一般的です。

たかが2ヘルツ。されど2ヘルツ。
事情ツウの人がいれば、最近の動向について詳しく話を聞きたい、ちょっと気になる一言でした。
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by yuko_kodama | 2007-06-29 23:36 | ギター音楽の話

ランチライブ

6月21日(木)は、曙橋のバック・イン・タウンでランチライブを行いました。

ランチライブは、だいたい月に1度くらいの間隔で、コンスタントに続けてきました。ランチタイムの雰囲気に合う軽めの小品と、練習中のクラシックのレパートリーを組み合わせてプログラムを考えています。ギターを知らない人にも楽しんでもらえて、ギターを聴きにきてくださった方も満足できる。さらに、自分自身の勉強にもなる。そんな「1石3鳥」を目指していますが、実際には結構難しいです。

今回は、比較的聴きやすい映画音楽を中心に、クラシックの王道レパートリーも加えて演奏したところ、好評だったようです。わざわざ遠くから来てくださった方もいらして、とても嬉しかったです。そういう方が大きな拍手をくださると、周囲の関係ないお客様も音楽を聴く雰囲気になります。フロア全体がとてもよい雰囲気になって、弾き手も弾きやすいものです。

来月は7月20日(金)の予定です。どうぞお運びください。

♪Program
・いつも何度でも (木村弓~江部賢一編)
・禁じられた遊び (作者不詳)
・カヴァティーナ (マイヤーズ)
・11月のある日 (ブローウェル)
・ラグリマ/アルハンブラの思い出 (ターレガ)
・魔笛の主題による変奏曲 (ソル)
・千の風になって (新井満~平倉信行編)
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by yuko_kodama | 2007-06-22 23:54 | ライブ、コンサートの話

三毛猫ホームズとオペラに行こう!

4月から朝日新聞夕刊では、毎週水曜日に「三毛猫ホームズとオペラに行こう!」というエッセイが連載されています。「三毛猫ホームズ」でお分かりのとおり、筆者は赤川次郎氏。ちょうど中学・高校時代くらいですか、一大ブームだった赤川次郎氏の小説を、私はかなり読んでいます。中でも「三毛猫ホームズ」シリーズは大好きでした。その赤川氏がオペラファンだということを、私は全く知らなかったのですが、このエッセイを読むと、彼のオペラへの情熱というか「愛」が伝わってきます。6月20日の夕刊では、ロッシーニについての話題が掲載されています。その中で赤川氏は、数々のロッシーニとの奇縁のひとつとして、彼が人生で初めて聞いた生のオーケストラによる演奏が、ロッシーニの「セヴィリアの理髪師 序曲」だったと書いています。

「セヴィリアの理髪師 序曲」は、ジュリアーニがギター二重奏に編曲しています。華やかなオペラ序曲の雰囲気をそのまま伝える、素晴らしい編曲だと思います。いつか弾いてみたい、憧れの1曲です。

そういえば、先だってイタリアに旅行したおりに、ロッシーニの記念碑のある教会へ行きました。同じ教会の堂内には、ガリレオやミケランジェロ、マキャヴェッリら有名人の墓があったのですが、それらと比べてロッシーニの記念碑のぴっかぴかに新しいこと・・・・。とにかくその歴史の古さに驚かされるイタリアにあって、1800年代という年号を見ると「すっごい最近だね」という感じがしてしまうのです。「クラシック」音楽とはいっても、その歴史は意外に短いのですね。
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by yuko_kodama | 2007-06-20 23:19 | メディア(番組・記事)紹介

カルステン・グロンダル 11弦ギターコンサート

6月9日(土)、田園調布富士見会館で行われたカルステン・グロンダル氏のコンサートを聴きました。グロンダル氏はデンマーク出身のギタリストで、数少ない11弦ギターの演奏家です。

11弦ギターは、主にリュートのために作曲されたルネサンス~バロック時代の作品の演奏に優れています。リュート全盛だったルネサンス~バロック時代の作品は、現在は数少なくなったリュート奏者よりも、圧倒的にギター奏者によって弾かれる機会が多くなっています。6弦ギターで演奏する場合には、リュートで弾かれる低音をオクターブ上げたり、また調を変えたりといった編曲が必要で、気付かないままにオリジナルの雰囲気とは異なったものに仕上がっている場合もあります。今回、11弦ギターでこれらのバロック作品をオリジナルに限りなく近い雰囲気で聴けたことは、とても楽しく興味深い体験でした。

私にとって印象深かったのは、普段6弦ギターで聴く機会の多い、ヴァイスの「シャコンヌ」とバッハの「リュート組曲第4番」。6弦では弾ききれない低音の多さに、あらためて驚きました。特にバッハのリュート組曲の「プレリュード」は、6弦ギターではテクニックを誇示するかのようにアグレッシブな演奏を聴くことが多いのに対し、グロンダル氏の演奏は非常に優雅で淡々としたものでした。低音域が増えたことで、「線」としての動きの速さよりも、和音の絡み合いの美しさが強調されたようでした。最初に演奏された、リュート作品であるバロンの「アリア」も、透明で美しいメロディが印象的でした。これも6弦で弾いたら、この優雅さは出ないのだろうな・・・。アンコールで演奏されたヘンデルのアリア「私を泣かせてください」では、さらに感動的な静けさと美しさに、本当に泣いてしまいそうでした。

11弦ギターは、音を出すのも消音も、かなり大変そうです。グロンダル氏は身長189センチとのことで、手はものすごく大きいです。たぶん私だったら、最高音弦と最低音弦を同時に弾けないでしょうね、指が届かなくて。だから、なかなか弾き手もいないそうです。めったにない、優雅で静かな時間を過ごすことができました。いいなぁ、バロック!

カルステン・グロンダル 11弦ギターコンサート

♪program
・アリア 変ロ長調 (E.G.バロン)
・シャコンヌ (S.L.ヴァイス)
・組曲11番より アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ (D.ブクステフーデ)
・リュート組曲 BWV1006aより プレリュード/ルーレ/ガボット (J.S.バッハ)

(アンコール)
・アリア 「私を泣かせてください」 (ヘンデル)
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by yuko_kodama | 2007-06-12 23:50 | ライブ、コンサートの話

NHK「趣味悠々」のギター講座 いよいよスタート!

明日からの3ヶ月間、毎週水曜日にNHKの趣味講座でクラシックギターが取り上げられます。

d0030554_23313563.jpg今日から弾き始めよう 荘村清志の 「ギターで世界の名曲を」

荘村清志氏は、今までも何度かNHKの番組の講師として出演していらっしゃいます。ご存知の方も多いでしょう。日本の第一人者ですね。(私のような若輩者は、残念ながら以前の番組を知りません・・・。)
今回の番組は、まったく初めてギターを触る方から、ある程度勉強された方まで幅広く楽しめるような選曲になっているようです。テキストを買ってきましたが、楽器の各部の名称の説明や、弦の張り方なども、写真付きで詳しく解説されています。

面白いなーと思ったのは、「爪の手入れ」のページです。荘村氏の手が、アップの写真でのっています。なかなか、コンサートギタリストとして活躍する人の爪の形を間近に見られることってないと思います。貴重です。爪側から見ると、左側は滑らかなカーブを描くように削り、右側は伸ばしたまま角を残してあります。長さは、弦に触れる(と思われる)左側は、指の腹から見ても、見えるか見えないかくらいですね。ちなみに、私は右側も左側と同じように角をなくしてきれいなカーブに削っています。もちろん私なりの理由があります。

ところで、これは私の考えですが、初心者のうちは、「お、こう削るのかー」と形を真似するのも大事です。でも、ある程度勉強が進んできたら、形から入るのではなくて、目的とする音のイメージをしっかり持つことを意識してほしいです。「自分はこういう音を出したい。そのためには・・・」という順序で考えたいですね。指の長さも、爪の厚さや形も個人差があります。最終的には形だけ真似しても、同じ音を出すことはできません。これは、爪の形だけでなく、最終的にはギターの構え方や左右の手のフォームなどでも同じことだと思います。もっと言えば、運指のつけ方なんかもそうだと思います。上級者の方は、ぜひ形にとらわれず、「本当にやりたいことが何なのか」を明確に持つようにしたいものです。(私自身にも言い聞かせてます・・・)

NHK講座つながりですが、ピアニストの羽田健太郎氏が亡くなりました。私が氏を知ったのは、NHKの趣味講座「ピアノでポップスを」がきっかけです。人気講座で、シリーズが確か第3弾くらいまで続いたと思います。当時、自分が弾けるピアノ曲といえばソナタとかソナチネとかしか知らず、弾きたくてもショパンやドビュッシーは難しいし、もうピアノなんてつまんないと思っていた私には、ビートルズのアレンジなんかをかっこよくピアノで弾いていた番組がとても新鮮でした。テキストを買ってきて、私だけでなく、家族みんなで楽しみました。懐かしいです。病気をされて、初めて番組で見た頃のふっくらした印象から、ずいぶんお痩せになりました。でも、こんなに早く世を去ることになるとは思いもしませんでした。明るいトークで惹きつけて、小難しいと思われていたクラシックの世界を身近にして下さった功績ははかり知れないと思います。本当に残念です。ご冥福をお祈りします。

話が大きくそれましたが、明日からの新番組にぜひ注目していきましょう♪
この話題については、ギタリスト富川勝智氏のブログ「ギターレッスンと演奏の日記」でも紹介されています。こちらも、見るのが楽しみになるような情報が書いてあります。ぜひお読みくださいませ。
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by yuko_kodama | 2007-06-06 00:11 | メディア(番組・記事)紹介

富川勝智 クラスタライブ

昨夜は、国分寺クラスタで富川勝智氏のライブがありました。

聴衆のほとんどがギターを弾く人ということもあり、楽器の話、曲の話、楽曲にまつわる土地の話、作曲家の話・・・面白いトークが盛りだくさんです。中でも、「響き」に関する話題は、大変興味深いものでした。音を重ね合わせるときに生まれる微妙な「響きあい」の音。それは、発せられた瞬間瞬間の音しか聴いていない人には分からないのだ、と。音と音の間に響いているものに注意を向けるのは難しいことですが、この日聴いた演奏で一音一音に感じられた説得力は、こうしたところから来ているのかな、と思いました。

もちろんトークだけでなく演奏も素晴らしいものでした。格式ばらない場だからこその表現、心の赴くままに弾いているような感じが、とても心地よかったです。例えば、ライブの最初と最後に弾かれたラグリマ。ご本人のトークでは、「楽器の鳴り方の違いを楽しんでください」ということでしたが、曲中の音色や強弱の表現なども、微妙に違っているのです。それはおそらく、テキトウに弾いているということではなく、徹底的に研究した後だからこその「思いつくまま」の演奏なのだと思います。楽譜に向かって考えたことを機械的に繰り返すのではなく、そこを極めた上での「遊び」がある。それが聴く側にとっては魅力的なのだな、と思いました。それはもちろん、ラグリマに限ったことではなく、この夜弾かれた全ての曲に当てはまると思います。

終演後の恒例、「アルカンヘルまわし弾き」も盛り上がりました。富川氏が、愛器アルカンヘルをその場に居合わせた聴衆に弾かせてくれるのです。弾く人ごとに全く異なる音色を聞かせてくれるアルカンヘル。富川氏のブログ「ギターレッスンと演奏の日記」にその様子と富川氏の考えが詳しく記されています。ギターという楽器の本質に迫る、貴重な時間だったと思います。居合わせて良かった!

4月のGGサロンでのリサイタルも素晴らしかったですが、こうした気さくな場でのライブには、また一味違った楽しみがありました。
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by yuko_kodama | 2007-06-01 21:58 | ライブ、コンサートの話