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ハビエル・ガルシア・モレーノ ギターリサイタル

2006年2月26日(日)、ハビエル・ガルシア・モレーノのギターリサイタルが行われ、大雨の天気にもかかわらず、多くのお客様が足を運んでくださいました。

ハビエル・ガルシア・モレーノは、スペイン人。ギターから離れれば明るく陽気なアンダルシア人ですが、その演奏はしっかりとしたテクニックと楽曲分析に裏付けられた実力派です。当夜の演奏は、予定のプログラムとはだいぶ違ったものでしたが、その素晴らしいテクニックと歌心溢れる演奏を存分に披露してくれました。

1曲目は、ヴィヴァルディのコンチェルト。バックの演奏は、女性ギター合奏団「ラス・フローレス」がつとめました。明るく華やかなヴィヴァルディは、コンサートの始まりにぴったりだったのではないでしょうか。その力強い音色は、合奏団の伴奏の中を突き抜けて、ホールに響きわたっていたはずです。(私は、合奏団の一員として舞台にいたため、客席での響きは分からなかったのですが・・・苦笑)
続いて「魔笛」「アランブラ」「アラビア風奇想曲」などの、超有名曲をたて続けに演奏。これらの曲で際立ったのは、先日のレッスンでも強調していた「歌わせる」ということ。メロディと伴奏の音量をきっちりコントロールし、「歌」を際立たせた演奏は、聴きなれたこれらの曲をまた違った雰囲気で味わわせてくれました。前半最後のヒナステラ「ソナタ」では、超絶技巧を披露。アンダルシア育ちらしいリズム感のよさもあり、カッコイイ演奏となりました。

後半のプログラム中素晴らしかったのは、やはり先日のレッスンの際にも演奏を披露してくれた「ドビュッシーの墓に捧げる」。レッスン時の解説どおり、オーケストラのような重厚かつ色彩感のある演奏にぐぐっと引き込まれました。「ああ、こんなにいい曲だったのね」という感じでした。

もうひとつ印象に残るのが、ピアニッシモの音色です。レッスンでも、「音量の出るタッチ」を熱心にレクチャーするだけあり、彼の演奏時の音量はかなり大きい。だからこそ、ここぞというときに響かせるピアニッシモの音色が大変心に残ります。ダイナミックレンジの幅は、そのまま音楽表現の幅広さへとつながっていくのですね。

まだまだ日本では知名度が低いのですが、今後も継続的に来日し、また演奏を聴かせてくれたらと思います。
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by yuko_kodama | 2006-02-26 17:35 | ライブ、コンサートの話

ハビエル・ガルシア・モレーノ レッスン

2006年2月24日、来日中のスペイン人ギタリスト ハビエル・ガルシア・モレーノのレッスンを受けました。

夜遅い時間にもかかわらず、熱心な見学者がいる中、レッスンを受けたのは私を含めて3名。受講曲は、私が「アラビア風奇想曲」(タレガ)、Tさんが「魔笛の主題による変奏曲」(ソル)、Iさんは「3つのメキシコ民謡」(ポンセ)から第2曲でした。

モレーノ氏のレッスンは大変分かりやすく、受講者だけでなく、聴講者にも得るところの多いものだったのではないかと思います。その中身は、大きく二つに分けて、右手のタッチに関するものと、メロディの歌わせ方に関するものでした。

最初にレッスンを受けた私は、まず右手のタッチに関して多くのアドヴァイスを受けました。アルアイレのタッチでより大きな音量を得るため、右手のポジション、指を抜くときの角度などについての細かい指導。さらに、その練習方法を詳しく説明してくれました。氏の演奏時に聴く、素晴らしい音量と音色についての秘密を、惜しげなく公開してくれたわけです。
このときに氏が説明していたのは、「どうしたら最も弦を振動させることができるか」ということに尽きます。弦を振動させなければ音が出ない。このことは、私もよく承知しており、生徒さんたちにも指導をしている点なのですが、もっと良くすることができるようです。精進、精進!
曲の演奏では、メロディラインの歌わせ方についてのレッスンとなりました。伴奏部の音量をぐっと控え、歌手ならばどのようにして歌うか、それを考えるのだということでした。実際に氏は、メロディラインを何度も歌ってくれるのですが、声も素晴らしく、とても歌が上手い。また、私にメロディの部分だけを演奏させ、氏が伴奏部を演奏するということもしてくれました。このような方法で、容易にメロディの歌わせ方の感覚をつかむことができるのだと、とても参考になりました。

次にレッスンを受けたTさんは、スペインに留学中の若手です。
「魔笛」では、主題のメロディをいかに変奏の中に生かしていくか、ということで、細かなアーティキュレーションにこだわったレッスンとなりました。変奏ごとの特色とテーマとの関連を、分かりやすく説明され、聴きなれた「魔笛」が新鮮な演奏へと変化していくのがよく分かりました。また、古典という決まった様式美の中での表現ということで、音色変化などにも注意を払っていました。古典の楽曲に対するアナリーゼの大切さを改めて感じました。

最終受講者となったIさんは、各地のコンクールなどで活躍中。
受講曲の「3つのメキシコ民謡」は、ポンセの民謡風の作品の代表格。この日のレッスンでは、受講曲だけでなく、ポンセの民謡作品全般に通じる表現のコツがてんこ盛りでした。
まず、民謡であるということは、「歌」を意識して歌わなければならないということ。この曲の難しさは、メロディラインが和音の中に埋もれてしまう危険があることです。伴奏の和音を同時に弾きながらも、メロディだけがはっきりと聞こえるようにしなくてはなりません。また、演奏中に、和音をばらして弾くことを多用すると、実際の拍子から「歌」の部分の音がずれていってしまうこともあります。注意が必要です。
そして、歌と、それに応える「合いの手」の部分を明確に分けて演奏すること。具体的には、「合いの手」部分の音量をぐっと控えることを、この日のレッスンでは要求されていました。こうして整理された演奏は、実際に「歌詞を歌う歌手」と「楽器での伴奏」のように聞えてきて、大変魅力的でした。

おまけとして、Iさんが「ドビュッシーの墓に捧げる」(ファリャ)を受講。時間があまりないため、モレーノ氏が実際に見本演奏をして、それに説明を加えるという形になりました。
まず、この曲のオーケストラ版を聴くことを勧められました。オーケストラで演奏される場合には、どのような楽器がどの旋律を受け持っているのか、それをギターで表現するのです。さらに、「ドビュッシーの墓」という印象を大切に演奏することです。お墓の暗く、怖く、おどろおどろしいイメージから音楽が始まり、中間部にはいかにもファリャらしい音型の出現、さらにドビュッシーの「グラナダの夕べ」のモチーフ。短い中にも盛りだくさんの難曲ですが、まるでオーケストラのように様々な響きを繰り出し、雰囲気を表現していくモレーノ氏の演奏は素晴らしいものでした。あー、私も弾いてみたい!

盛りだくさんのレッスンが終わったのは深夜11時近い時間。くたくたになりながらも、充実感でいっぱいの頭と心で、終電車に飛び乗りました。
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by yuko_kodama | 2006-02-24 16:23 | ギター音楽の話

山下和仁 ギターリサイタル

2006年2月16日(金) トッパンホールにて行われた「山下和仁ギターリサイタル ~楽興の時」へ行ってきました。

タイトルどおり、当夜のプログラムのメインは、後半に演奏されるシューベルトの「楽興の時」全曲です。
前半、まずはバッハのコラールで始まりました。長大な「マタイ受難曲」からの1曲。演奏者自身による編曲は響きも大変美しく、また古楽器をイメージしたようなスル・タスト(指板上で)の音色も曲とマッチしていました。音色を求めた分、音量は小さめにまとまり、ヤマシタ的な、大胆で圧倒的な演奏とはちょっと異なる幕開け。フルコースの前に少しだけ頂く食前酒のような1曲だったのかもしれません。
続く「アランブラの想い出」とテデスコの「プラテロ」は、私にとっては印象の薄い演奏となってしまいました。もちろん、個々を取り上げれば、アランブラでのトレモロの切れも素晴らしいし、うねるような情感もある。「プラテロ」では、一音一音に、それに見合った音色を与えられる“ひきだし”の多さを実感。けれど、1曲づつ演奏したのでは、あまりにも尻切れトンボな印象になってしまいます。うまいけれど、「それだけ」という感じがしてしまう。やはり、この夜、演奏者の意識はこの後に演奏する藤家作品、そしてヴェスコボの組曲へと向いていたのでしょう。
その、藤家作品。さすがに手の内に入った演奏。多彩な音色が、現代的な和声を求めながらも、どこか懐かしく美しい旋律のある藤家の作品を彩ります。
「アメイジング・グレイス」「グリーンスリーヴス」と2曲の編曲作品も演奏されました。単純なメロディに隠されていますが、この編曲作品の演奏は、かなりの技巧を要求されているように見えました。そういう意味では、山下の技巧を熟知する藤家ならではの編曲であったかもしれません。演奏は素晴らしいものでしたが、私は編曲ものよりも、ギターオリジナルの作品のほうが好きでした。
前半最後は、ヴェスコボ作曲の組曲「山にて」。山下一家と家族ぐるみの付き合いがあるヴェスコボ氏が、故郷イタリア中央部の山に山下一家を伴って登山したときの印象を曲にしたものだと、解説にありました。全体的に神秘的で荘厳な雰囲気の、大変美しく魅力的な曲でした。終曲の「幻想曲のように」では、後半に派手で技巧的な山場を作り、山下への献呈を意識した作曲のようでした。ここでは、「山下」というブランドイメージどおりの、あの圧倒的な演奏を満喫。しかし、組曲全体の雰囲気としては、この部分だけがちょっと特異であったとは思います。

前半だけでもこれだけ盛りだくさんでしたが、今夜は本当のフルコース。後半には、ヴェスコボが編曲した、シューベルトの「楽興の時」が全曲演奏されました。
「楽興の時」は、シューベルトのピアノ・ソナタで、全部で6曲から成る大作です。ピアノ・ソナタをギターに編曲するというだけでも難しいと思いますが、それを演奏するのはまた至難の技です。全曲をギターに編曲する意味があるのか、と考えると「?」という気持ちなのですが、それはそれ。演奏は、山下らしさが溢れる素晴らしいものでした。技術的な破綻がないのはもちろんですが、深いタッチから生まれる音色がエネルギッシュでいいです。あれだけの難曲を弾きながら、決してタッチが軽くならず、迫力ある音色が生み出されるのは彼ならでは。表面的にはキレイに響かせながらも、タッチが軽くて面白みに欠けるギタリストも多いので、このような演奏に接する機会は貴重だと思います。客席全体を見渡して、心なしか年齢層が高い気がした当夜。若い聴衆には、こうした演奏は受けないのかな?少し残念です。

19時開演のコンサートでしたが、アンコールが終わる頃には21時をまわっていました。デザートも、藤家&ヴェスコボという一夜。すべて聴いて、おなかいっぱい、大満足となりました。

「山下和仁ギターリサイタル~楽興の時」
2006年2月16日(金) トッパンホール

♪program
・コラール~マタイ受難曲 BWV244 (J.S.バッハ~山下和仁編曲)
・アランブラの想い出 (F.タレガ)
・「プラテーロとわたし」より <プラテーロ> (C=テデスコ)
・「3つの詩」より <家> (藤家渓子)
・燈火節 (藤家渓子)
・アメイジング・グレイス (スコットランド民謡~藤家渓子編曲)
・グリーンスリーヴス (イングランド民謡~藤家渓子編曲)
・組曲「山にて」 (ガネッシュ・デル・ヴェスコボ)
前奏曲/神秘/舞曲のように/魔法/幻想曲のように
・楽興の時 Op.94 (F.シューベルト~ヴェスコボ編曲)
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by yuko_kodama | 2006-02-21 01:00 | ライブ、コンサートの話

トリノ オリンピック開幕~フィギュアスケート

いよいよ冬季オリンピックが開幕しましたね。すでに寝不足の方もいらっしゃるのでは、と思います。何を隠そう、私もそんな一人。私は、フィギュア・スケートが大好きなのです。
フィギュア・ファンといっても、私は昨今のブームよりもかなり以前からの競技ファン。たぶんファン歴が15年はあると思います。

もとをたどると、私は「踊り」を見るのが大好き。クラシック・バレエからフラメンコ、日本舞踊まで、とにかく音楽に合わせて体を思い通りに動かせる人たちを見ると、たちまち魅了されてしまいます。そんなせいもあって、フィギュアの演技を見ていても、日本選手を応援するというよりは、美しく踊る選手に惹かれます。そして、日本ではあまり話題にならない、ペアやアイスダンスといった種目も大好きです。

今朝は4時に起床して、ペアのショートプログラムを観戦してしまいました。(普段は朝が苦手なのに、こういう時は不思議とちゃんと起きられる。)あっという間の2時間半。ショートプログラムを終えて首位に立ったロシアのペアの演技は、神がかり的な美しさでした。

ところで、このブログではいつも音楽を題材として扱っていますから、少し音楽の話題も入れましょう。
フィギュア・スケートは、もちろん音楽に合わせて演技をしますが、選手によってかける音楽は様々です。以前は圧倒的にクラシック音楽がかかる割合が多かったように思いますが、最近はクラシックはぐっと少なくなり、映画音楽がかなり多いです。そんな中で印象的だったのは、アルビノーニの「アダージョ」で演技をした、井上・ボールドウィン組。
d0030554_12302686.jpg井上選手は日本人でしたが、数年前に渡米してアメリカ国籍を取得。今回はアメリカ人としての出場です。リレハンメル大会以来12年ぶりの出場、しかも肺がんを克服しての大舞台。そんな背景がアナウンサーによって紹介された後に、あの「アダージョ」です。もう、見ているだけで(正確には聴いているだけで)涙が出てしまう。アルビノーニの「アダージョ」と聴いてピンとこない方は、ぜひ図書館などでCDを借りて聴いてみてください。これは、絶対に誰でも一度は聴いたことのある曲です。ドラマでも映画でもドキュメンタリーでも、製作者側が「泣かせたい」と思うときに使う必殺技的な曲です。

日本でフィギュアといえば、ミキティや真央ちゃんの活躍する女子シングル。男子シングルも、最近は世界と戦える力がついてきて、話題になることが増えてきました。
男子シングルの高橋選手のフリープログラムは、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」からの抜粋。女子の村主選手も同じ曲をフリーで使います。この曲の感動的な旋律は、20世紀のクラシック音楽の中でも最も美しいメロディのひとつ、といわれています。蛇足ですが、ちまたで大流行のマンガ「のだめカンタービレ」の第5巻、学園祭で千秋真一が演奏し、脚光を浴びるきっかけとなった曲がこれです。
荒川選手のショートプログラムは、同じくラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」。ヴァイオリンの鬼才パガニーニの代表曲「24のカプリス」の中の有名な旋律をモチーフに作曲されました。フリーの演技は、昨年までのショパンの「幻想即興曲」から、プッチーニのオペラ「トゥーランドット」に変更。大好きな選手なので、応援に力が入りそうです。
安藤選手もフリーの曲を変更して、同じくプッチーニの「蝶々婦人」。オペラは、要するにメロドラマですから、観客を感動させる、涙させるメロディが盛りだくさん。フィギュアの演技には取り入れやすいのかもしれません。

大会は始まったばかり。当分は寝不足の日々が続きそうです。
(仕事も練習も、ちゃんとやらなくては!)
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by yuko_kodama | 2006-02-12 12:32 | その他の話

たけしの誰でもピカソ~クラシック入門

今夜ふたつめの話題。こちらも、放送前に紹介できずに大変残念ですが・・・。

東京圏以外にお住まいの方には申し訳ないけれど、テレビ東京で放送されている「たけしの誰でもピカソ」という番組の話です。ビートたけしらのお笑い系トークで、様々なジャンルのアーティストを紹介している、やわらかいようで意外とカタイこの番組。今夜は、「大人のためのクラシック音楽入門」ということで、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子らが、スタジオで実際に演奏を繰り広げながら、クラシックを気軽に楽しむ方法を紹介していました。

「クラシックはなんだか敷居が高い」という、誰もが感じる(らしい)壁を取り払って、クラシックを楽しむにはどうしたらいいか・・・。
まずは、クラシックの超有名曲の超有名部分(ほんの少し)だけを時代順に並べた「5分で分かるクラシック音楽史メドレー」が演奏されました。バロックから近代までの実に21曲を並べたのですが、これらはどれもCMやドラマの挿入曲、結婚式などでお馴染みの曲。作曲者やタイトルは分からなくても、誰もが一度は聴いたことのある曲でした。つまり、クラシック音楽って意外と身近にあるものなのよ、ということでしょうか。

その後は、「5分で分かるモーツァルトの楽しみ方」、同じく「ベートーヴェンの楽しみ方」、「バッハの楽しみ方」と続きました。
モーツァルトは、その曇りのない美しい音楽を計算ではなく、わざとらしくなく演奏できるかが、演奏家にとっての難しいところだ、という高嶋ちさ子さん。
ベートーヴェンは、音楽史上初めて、自身の苦悩を音楽に表現した作曲家。彼の音楽を聴く場合には、彼の伝記的なバックグラウンドを大まかにつかんでおくと分かりやすい、とのこと。例えば、有名なピアノソナタ「悲愴」。これは、ベートヴェンが耳の病にかかった頃に作曲された、まさに彼にとっての「悲愴」なのだそうです。さらに、ベートーヴェンはモーツァルトのような天才ではなく、次々に楽想が浮かんでくるタイプではないとのことで、「主題労作」と呼ばれる、ひとつのモチーフを繰り返し用い、手を変え品を変えひとつの作品に仕上げるという方法を、多くの作品で使っています。これに気づくのも作品を楽しむコツらしい。
バッハは、モーツァルトのように自由自在に楽想を思いつくこともでき、またベートーヴェンのように理論的に考えて音楽を作ることもできた、音楽の神様といわれる存在。番組では、「マタイ受難曲」(全曲を演奏すると3時間以上かかるという壮大な作品)からアリアを1曲紹介。バッハを楽しむコツは、まず教会音楽に対するアレルギーを取り去ること。(しんき臭いなーといった先入観をなくす。)そして、カンタータなどでは、歌詞の意味を知ること、だそうです。

結局、色々なうんちくを並べて、「なんだ、やっぱり難しいじゃん、クラシック。」となりそうな感じですが、こんな番組が放送されるのも、やはり今、クラシックがにわかに注目を集めているからなのですよね。

番組の終わりには、「気分に合わせて聴くクラシック」ということで、例えば「癒されたいときは・・・カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲(マスカーニ)」といった曲紹介もされていました。
ちなみに、他には「仕事が上手くいったときに、さらに喜びを増す曲・・・・喜歌劇こうもり序曲」とか、「子供に勉強させたいときに聴かせる曲・・・交響曲“オックスフォード”(ハイドン)」など。
そのうちに、私も「気分に合わせて聴くギター曲」とか、選んでみたいですね。
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by yuko_kodama | 2006-02-11 00:59 | メディア(番組・記事)紹介

アナ・ヴィドヴィッチ ギターリサイタル (NHK FM)

放送前に紹介できればよかったのですが、アップが遅くなりました。というか、偶然放送を聴いたので・・・あしからず。

今夜19:15からのNHK FM 「ベスト・オブ・クラシック」は、クロアチア出身の若手女流ギタリスト、アナ・ヴィドヴィッチのリサイタルの録音放送でした。

d0030554_0235789.jpgナクソスから発売されている彼女のCDは持っているのですが、その驚異的なテンポ設定(超速!)にびっくりしてしまい、コンサートへ行こうとは思いませんでした。また、美少女ギタリストとして話題になったこともあり、人気先行では?という思いがあったことも白状しておきます。もちろん、フェルナンド・ソル(イタリア)、フランシスコ・ターレガ(スペイン)という2つの伝統ある国際コンクールのタイトルをもっているのですから、その実力は折り紙つきなのですが。

今夜の放送でのプログラム中では、バッハとパガニーニの演奏が素晴らしかったと思います。
バッハ。前述のナクソスのCDには「リュート組曲第4番」が収録されており、これがもう、普通には考えられないくらいのスピード。そのメカニックの強さは認めるけれど、こんなバッハはあまり好きじゃないなぁ、と思ったものです。それが、今夜放送された「無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番」では、冒頭のアダージョでうまく陰影をつけた表現を聴かせ、続くフーガでは、各声部がはっきりと歌い上げられ、重厚感が出ている。最後まで緊張感を保ち、バッハらしい荘厳な演奏にまとまっていました。
パガニーニのグランド・ソナタでは、持ち前の超絶技巧をいかんなく発揮。はつらつとした演奏で、存分にヴィルトゥオージティ(名人芸)を堪能させてくれました。演奏される機会の少ない曲ですが、きっと難しいからなのでしょうね。

若く才能溢れる人は、消化吸収も超人的に早いものなのでしょうか。とにかく、今夜の放送を聴いた感じでは、急成長を遂げている印象です。次回来日の折には、ぜひコンサート会場へ足を運んでみたいと思いました。
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by yuko_kodama | 2006-02-11 00:27 | メディア(番組・記事)紹介

ビブラートに思うこと

やっと時間が取れたので、1月のライブの時の録音を、改めて聴いてみました。

共演の富川氏の演奏に思うこと。それは、色気とか艶っぽさといったものでした。プログラムは、ライブということもあり、軽めの聴きやすい曲がほとんどで、しかも当日その場で決めて弾いているのですが、何か匂い立つようなものがあるのです。
よく聴いてみて、ポイントがビブラートにあるのではないかと思いました。

ギターは、弾いたそばから音が減衰していく楽器。ヴァイオリンのような派手な(大きな)ビブラートはかかりませんが、音がすぐに減衰していくからこそ、ビブラートは欠かせません。それを、どんなときに、どのようにかけるか、そのニュアンスというか表情が非常に豊かなのが、富川氏の演奏を聴いていて思ったことです。これは、二重奏でもメロディパートを弾いているときなどに際立って表れています。

ところで、私は子供の頃からピアノを習い、その後ギターに転向したわけですが、ピアノもギターと同じく、音の減衰していく楽器です。というわけで、私の憧れは、同じ弦楽器でも弾いた音を自由に伸ばすことのできるヴァイオリン!しかも、ギターと比べて、持ち歩きも楽そうですよね。一度弾いた音をクレッシェンドできたり、私の常識では「不可能」なことを色々とやってくれる。
ああ、いつかヴァイオリンを弾いてみたいなぁ。
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by yuko_kodama | 2006-02-10 00:03 | ギター音楽の話

2月のコンサートから

早いもので、立春が過ぎ、暦の上では春になりました。
とはいえ、戸外は木枯らしが吹き荒れ、例年になく寒い日が続いています。そんな中、寒さに負けずにコンサートへ足を運ぼうという方に、今月私が出掛ける予定のコンサートをご案内。

2月16日(木) 山下和仁ギターリサイタル
トッパンホール 19:00開演 (¥5,000 全席指定)
program
・コラール (J.S.バッハ~山下和仁編)
・アランブラの想い出 (F.ターレガ)
・「プラテーロと私」より (M.カステルヌオーヴォ=テデスコ)
・家 (藤家渓子)
・組曲「山にて」 (G.D.ヴェスコボ)
・楽興の時 D.780 Op.94 (シューベルト~G.D.ヴェスコボ編) ほか
問合せ・・・GGショップ 03-3530-5342

山下和仁のリサイタルには、久しぶりに出掛ける予定です。彼の超絶技巧演奏には、常に様々な評価(批判も)がついてまわりますが、スゴイものはスゴイ!やはり日本においては第一人者と言えるでしょう。今回のプログラム(予定)を見ると、「アランブラ」や「プラテロ」はお客寄せのためのもので、彼が本当に演奏したいのは「家」や、「山にて」などの現代ものではないかな~という気が・・・。(あくまでも個人的な見解です。)私はどちらも初めて聴く曲で、とても楽しみです。
知らない人のために解説すれば、藤家渓子氏は、山下氏の奥様なのです。作曲家としてご活躍です。

2月26日(日) ハビエル・ガルシア・モレーノ ギターリサイタル
太田区民プラザ 小ホール 18:30開演 (前売 ¥3,000 当日¥3,500)
program
・ギター協奏曲 ハ長調 (ヴィヴァルディ) *
・牛を見張れの主題による変奏曲 (ナルバエス)
・ファンタジア (ムダーラ)
・2つのソナタ (D.スカルラッティ)
・モーツァルトの主題による変奏曲 (F.ソル)
・前奏曲 第3番、第5番 (ヴィラ=ロボス)
・マリエータ、マリア、アラビア風奇想曲、アランブラの想い出(F.タレガ)
・アストゥリアス、マラゲーニャ (I.アルベニス)
(*共演 ギターアンサンブル ラス・フローレス)
問合せ・・・カンパニージャ 03-3728-4350

日本ではまだ知名度が低いハビエル・ガルシア・モレーノですが、セゴビア以来スペインで受け継がれる正統的なテクニックを身に付けた実力派ギタリスト。プログラムは、ルネサンス、古典から近代に至るまでの代表的な作品が並んだもので、これも彼の自信と実力を示しているといえます。特に、アルベニス作品では、素晴らしいテクニックと持ち前のスパニッシュな表現力を堪能できるでしょう。私は彼の弾く「アストゥリアス」が大好きです。
共演のギターアンサンブル「ラス・フローレス」は、女性ばかりのアンサンブル。当日は、私もメンバーの一員として出演します。

一段と厳しくなる寒さの中、外出が億劫になりがちですが、やはり生のギターの音は素晴らしい。私も、家で冬眠状態にならず、積極的にコンサートに足を運びたいと思います。
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by yuko_kodama | 2006-02-05 23:04 | ライブ、コンサートの話