カテゴリ:ライブ、コンサートの話( 100 )

池田慎司&レオナルド・ブラーボ

本日4月16日(日)、大泉学園ゆめりあホールにて「池田慎司&レオナルド・ブラーボ デュオリサイタル」を聴いてきました。

池田慎司さんと知り合ったのは、かれこれ20年前。。。当時はまだアルコイ(スペイン東部の小さな町です)でマエストロ・ホセ・ルイス・ゴンサレスのもと勉強中だった彼も、いまや日本を代表する立派な中堅ギタリストとなり、今日は久しぶりにその演奏を聴くことが出来ました。ちなみに、ブラーボさんの演奏を聴くのは今日が初めてです。

さて最初の曲を、いや最初のワンフレーズを聴いて、良い意味でびっくりしました。あれ?池田くんてこういう音だったかな?
久々に聴いた彼のギターは、ころころと粒の揃ったきれいな丸い音で、ブラーボさんの音色とどちらがどちらと分からないくらいに自然に溶け合っていました。こんなふうにデュオの相手に合わせて音色まで完璧にコントロール出来るのですね。

コンサートの前半はスペイン音楽。それも全て鍵盤の編曲ものばかりずらりと並びました。ソレールのソナタに始まり、アルベニス、グラナドス。。。どれも鍵盤ならではの軽やかなテンポはそのままに、うっとりするようなポルタメント、豊かなビブラート、澄んだハーモニクス、とギターらしさをこれでもかと効果的に散りばめてありました。ギターの最高音域にあたる12フレット以降が正確な音程で美しく鳴ることにも驚きました。音域の広いピアノ曲を、苦しさを感じさせずにギターで弾くのはとても難しいのですが、この2人はそんなことを微塵も感じさせないですね。たっぷり40分くらいはあったと思いますが、その体感時間、10分くらい。

後半はブラーボさんの解説でアルゼンチンの音楽。サンバ、クエカ、チャマメ…全て違うリズムだけど、アルゼンチンのフォルクローレなのだそうです。そして最後はタンゴ!ソロの「エル・チョクロ」もデュオでのピアソラも、本当に素晴らしかったです。特にピアソラは、「オブリビオン」ではロングトーンの続くギターにとっては難しい歌を、まるで音が途切れないかのように美しく聞かせる技術、「ブエノス・アイレスの秋」ではスリリングなリズムとメロディの駆け引きが見事でした。

最近、よく考えるようになったことがあります。それは「なぜギターで弾くのか」「なぜ自分が弾くのか」ということです。
以前はただ「好きだから」という理由だけで弾いていました。でも、違う楽器の曲をギターで弾くならば、ギターで弾くことの意味を考えたい。たくさんのギタリストが演奏している曲ならば、自分がそれを弾くことの意味を考えたい。

今日のコンサートは、そんな「ギターで弾く意味」「彼らデュオが弾く意味」に満ちていました。ああ、ギターっていいなー、やっぱりギター大好きだなー。そういう幸せな気持ちで帰途につきました。池田さん、ブラーボさん、素晴らしいコンサートをありがとうございました!




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by yuko_kodama | 2017-04-16 22:13 | ライブ、コンサートの話

富川勝智ライブ「冬の陣」@inF

1月29日(日)、大泉学園のライブハウス「inF」での富川勝智さんのライブを聴いてきました。前回は11月、とても良いライブでしたので今回も心待ちにしていました。

今回は前回よりも一層良かったです。プログラムの構成も前回の良い部分を踏襲しつつ、より前半のソロと後半の歌とのアンサンブルに関連が感じられる内容になっていて、演奏はもちろん「聴いてうっとり」ですが、その上で「ああ、勉強になるなあ」という部分がたくさんありました。

前半は富川さんのギターソロ。アルカンヘルの重量感を感じさせる音色はいつもながら素晴らしく、そして、それ以上に時代や様式の変遷をはっきりと弾き分ける表現の奥深さは富川さんならではと思いました。

前半特に素晴らしかったのはポンセの「エストレリータ」。この曲は、富川さんのスペインでの師匠ホセ・ルイス・ゴンサレス氏の愛奏曲で、直伝の演奏はいつも胸がキューンとなる感じですが、この日の演奏はこれまで数聴いてきた中でも最高のひとつと感じました。一音一音、どの音も全く無駄も隙もない、という感じ。音色、音量、他にも言葉に出来ない「ここでこの音」という感覚すべてがはまっていたような感じで聴き入っていました。もちろん人によって好みの差はありますが、私にとっての

“ああ、クラシックギターってこういう風に弾きたいのよ!!!”

という演奏でした。

さらに、ソルのエチュードから「富川セレクション」なる10曲。いかにも古典から初期ロマン派という上品な様式を表現する演奏で、練習曲がステージ映えする名品に早変わりしました。私もソルの練習曲は常々生徒さんたちに「これはステージで弾くに耐える名曲です」と言っていますが、本当に素敵な曲ばかりでした。中にはセゴビアの20曲や全音エチュード集などにも採られていない、あまり弾かれないものもありましたが、すべての曲が魅力的でした。「真似してもいいですか?」という私の問いに快く了解を頂きましたので、いつか私も「ステージでソルのエチュード」実現したいです。(これをこんな風に聴かせるのはほんと難しいんですけどね。)

後半は歌の藤沢エリカさんとのアンサンブル。エリカさんの歌は、オペラとは違うけれどフラメンコのカンテとも違う。。。古楽をメインに活躍されている方ですが、スペイン民謡素晴らしいです。今回はソルのセギディージャ集も新たに披露されましたが、前回も演奏されたタラゴー編スペイン民謡がやはり良かったです。何がいいって、このギターパートがいいんですよね。一般的に歌とギターというと、やはり歌が旋律、ギターが和声になります。ソルのセギディージャ集もそんな感じ。アンコールで演奏されたソルの歌曲は、そのまま歌パートをギターで弾いてギター独奏にしても違和感ない感じです。でもタラゴーのギターパートは、和声というよりも対旋律に徹している感じ。和声付けは、歌に対してではなく、ギターの弾く対旋律に対しての和声になっていたように聞こえました。歌とギターが完全に1対1で真剣勝負しているような演奏に感動しました。2回聴いたから分かったのかもしれません。
ちなみに、ソルのセギディージャ集では、先ほどエチュードをあんなに上品に弾いた同じギタリストが、こんなにフラメンコぽい土着の音楽を同じ楽器で弾くのかという、その幅広さに感服でした。

会場のinF、こぢんまりした店内に溢れるほどのレコード、CD、本。。。マスターが日本文学専攻されていたということで(私もなのです)、好みの本がたくさん!!次回は早めに行って、美味しそうなお料理を頂きつつ本を読みたいと思いました。

富川さんは今月26日、今度はポップスシンガーの石塚裕美さんとのユニットで同じinFさんに登場のご予定。今度はポップス⁈その幅広く、かつ奥深い活動には恐れ入ります。私なんかでは人生3回あっても足りないわ。。。





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by yuko_kodama | 2017-02-04 11:04 | ライブ、コンサートの話

タリスマン・デュオ コンサートのご案内

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2月12日(日)、溝ノ口糀ホールにて「タリスマン・デュオ」のコンサートが行われます。

タリスマン・デュオ、私も初めて耳にするお名前でしたが、以前に一度来日してカンパニージャが前座をつとめるコンサートで演奏されたフランス人ギタリスト、ローラン・ブトロ氏でした。今回はブトロ氏がギターを、ダンサーで振付師のジュリエッタ・クルサードさんが踊りをそれぞれ担当する「タリスマン・デュオ」というユニットで再来日です。

私はバレエやダンスも大好きですが、ギターで踊るという舞台を見るのは初めてのことで、とても興味があります。また、今回は糀ホールという室内楽向けの小さなホールなので、一般的なダンスの舞台よりもかなり間近で踊りが見られることと思います。

コンサートは15時開演ですが、これに先立ちましてホールでは12時より手塚健旨先生のお教室の発表会が行われております。私はソロでラウロのベネズエラ舞曲を2曲、またギター・アンサンブル「カンパニージャ」のメンバーとしても演奏致します。入場無料ですので、こちらもぜひ合わせてお聴きください。
皆さまのご来場をお待ち申し上げます。

※画像不鮮明のために詳細が分からない場合はコメント欄にてお問い合わせください。チケットの予約も承ります。
















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by yuko_kodama | 2017-01-13 11:35 | ライブ、コンサートの話

ウィーンフィルのニューイヤーコンサート

お正月は毎年、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートをテレビで見るのが好きです。
ウィーンフィルならではのやわらかな音色によるワルツやポルカの華やいだ雰囲気はもちろん、会場に飾られたお花、正装して聴き入る紳士淑女、テレビ放映用のウィーンの景色の数々、凝ったデザインの衣装で踊るバレエダンサー、これら全てを毎年楽しみにしています。

今年の指揮者は史上最年少で起用されたグスターボ・ドゥダメル氏。私はオケや指揮に詳しくはないので、彼の指揮や演奏の良し悪しはまったく分かりませんが、終始笑顔で楽しそうに振っていたことと、譜面台を置かずに全曲を暗譜で振っていたことは印象に残りました。彼はベネズエラの出身で、国営の「エル・システマ」という無償で学べる教育機関で全ての音楽教育を全うしてきたとのこと。日本ではある程度経済的な余裕がないと音楽を専門には勉強できないところがあるので、これは素晴らしいことだなと思いました。

ところで、このニューイヤーコンサートはマチネー(昼公演)です。スペイン留学時に、やはり生中継されるこのコンサートをテレビで見ましたが、外が明るい時間に見たのが初めてで、ああ現地ではこういう雰囲気なんだ!と合点がいきました。花の飾られた会場も、華やいだプログラムも、外の明るい様子を想像して聴くのと、まるで夜公演のように思って聴いていたのとは大違いでした。

マチネーなので、男性楽団員はモーニングで正装しています。ちなみに夜公演の正装は燕尾服です。しかし、最近だいぶ増えてきた女性楽団員は普通のブラックスーツでした。モーニングといえば結婚式の父親の服装なのに、隣の母親が就活生のようなブラックスーツでは不釣合いだと思いませんか(笑)?やはりウィーンフィルにおいて女性はまだまだ歴史が浅いのだなあと思いました。女性楽団員にも何か素敵な正装があるといいのにと思います。(途中で出てきた合唱団は女性がお揃いのドレスにショールのような布を片方の肩に掛けていて、とても素敵でした。)

こんなつまらないあれこれを考えながらテレビを見ていました。来年の指揮はリッカルド・ムーティ氏だそうです。


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by yuko_kodama | 2017-01-03 20:19 | ライブ、コンサートの話

保育園コンサート

12月22日(木)、町田市の保育園にて園児と地域の親子に向けたクリスマスミニコンサートをしてきました。30分ちょっとのプログラムを、子どもたちは飽きることなくキラキラした目で聴いて、たくさん一緒に歌ってくれました。

今年は10月の地元清瀬市での子育て広場コンサートと、この日のクリスマスコンサートに向けて準備をしてきましたが、いざ本番を重ねてくると、これまでの経験とは全く違った「子ども向け」ならではの難しさも感じられました。
オリジナルと異なる前奏や間奏が入るアレンジでは子どもは歌いにくいみたい。かといってフルコーラスで演奏しても2番の歌詞は知らなかったり(笑)。小道具を使っての簡単な変装も、きちんとした演出やセリフを練り上げないと効果が限られるようでした。

これらの経験を生かして、来年も子ども向けの活動を続けていきたいと思います。
幼児向けだけでなく小学生向けのプログラムも作りたい!などなど、新たな意欲もわいてきました。

これにて今年の演奏活動は終了、残るお仕事は26日(月)の横浜教室のレッスンのみとなりました。最後まで全力で頑張ります!
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by yuko_kodama | 2016-12-23 09:54 | ライブ、コンサートの話

ガジャルド@杉田劇場

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ひどい写真ですみませんm(_ _)m
ホセ・マリア・ガジャルドさん、ツアー初日の杉田劇場でのコンサートの客席最後部からの撮影です。連日東京および近郊でのコンサートを持たれていましたが、私はこの初日のみ聴くことが出来ました。圧巻でした。大ファンになりました。

この日のプログラムは、アンサンブル「カンパニージャ」の共演によるビバルディのコンチェルト、ギターソロ、最後にピアノの高木洋子さんと「アランフェス協奏曲」全楽章というもの。どれも素晴らしい演奏でしたが、特筆すべきはその音量。
杉田劇場は素敵なホールですが、決してギターに優しい音響ではありません。これまでも同じホールで異なるギタリストによるアランフェスを何度か聴いていますが、これほどにギターとピアノのバランスが素晴らしかったのは初めて。ホール最後部でもピアノと対等以上によく聞こえました。
でも、決して力いっぱい弾いてるようには見えないのですよね。むしろ楽々と楽器を操っているようなのです。そして音量はあるけれど、音色は色彩にあふれていて優しくもあり、美しくもあり、決して力強いだけではないのです。ミスタッチもほとんどありませんでした。本当にすごい。

ソロプログラムでは特に、アルベニス「セビーリャ」とピアソラ「アディオス・ノニーノ」に魅了されました。

「セビーリャ」では中間部の演奏が独特で、“変わったリズムで弾いていたね”という声も聞かれましたが、聴いた瞬間「本物のサエタだ!」と思いました。
「サエタ」というのは宗教的な民謡のひとつで、セマナ・サンタで歌われます。セマナ・サンタ(聖週間)とはキリストの復活を祝う祭りで、セビーリャのセマナ・サンタはスペイン全土でもその伝統と規模の大きさで特に有名なのです。セビーリャのセマナ・サンタのクライマックスのひとつは、十字架を背負ったキリスト像の山車が出る瞬間です。この像をまつるサン・ロレンソ教会の正面付近の建物のバルコニーでは、山車が教会を出る際に素晴らしいサエタが歌われると友人に聞いて、一緒に見物に行きました。留学中のことです。真夜中、通りを埋め尽くすほどの群衆が集まる教会前でそのサエタが聞こえてくると、人々は一斉に静まり返ってその歌を聴いていました。演奏を聴いた瞬間、この記憶が鮮やかに蘇りました。後で聞いた話では、ガジャルド氏の親族はみなこのサン・ロレンソ教会の信者で、ご両親はこの教会で結婚式を挙げられたのだそうです。もしかしたら彼は、このサエタを聞いて育ってきたのかもしれません。楽譜に書かれた音価とは違うかもしれませんが、私にとってはこの日の演奏の方がむしろ「セビーリャ」そのものでした。

「アディオス・ノニーノ」は、ガジャルド氏自身の手による編曲だそうです。シンプルに少ない音で紡がれた最初の部分から次第に盛り上がっていく演奏は、息が止まりそうなくらい素敵でした。ピアソラが大好きで「個人的には20世紀最高の作曲家だと思う」とまで言われていたガジャルド氏、編曲はピアソラ本人のバンドネオン演奏のビデオから音を起こしたそうです。

都合さえつけば、全てのコンサートを「追っかけ」したかったなあ、と思うようなギタリストでした。今回のツアーでも絶賛を浴びて、来年秋の再来日が早くも決定したとのことです。今年行かれなかった方は絶対に聴きに行きましょう!!











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by yuko_kodama | 2016-12-12 01:56 | ライブ、コンサートの話

ホセ・マリア・ガジャルド

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ホセ・マリア・ガジャルド・デル・レイさんが来日されています。日本では、村治佳織さんのスペイン留学時の先生としても有名なのではないでしょうか。

明日は横浜、杉田劇場にてリサイタル。何と言っても聴きどころは「アランフェス協奏曲」の全楽章演奏です。

私もアンサンブル「カンパニージャ」の一員として、ビバルディのコンチェルトをご一緒させて頂きます。とても楽しみです!




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by yuko_kodama | 2016-12-03 21:30 | ライブ、コンサートの話

ラファエラ・スミッツ マスタークラス


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10月30日(日)、センター南「スペースSENCE」にてベルギーの名手ラファエラ・スミッツさんによる公開でのマスタークラスが行われ、受講してきました。レッスンはスペイン語で行われ、手塚健旨先生が通訳をされました。

曲は「アメリアの遺言」。
最初のメロディではポルタメントの入れ方と歌わせ方、ハーモニクスのパートでは伴奏部への気配り、最後の低音メロディのパートではビブラートと雑音の処理という感じの、分かりやすく実践的なレッスンでした。

メロディがハーモニクスになる部分、私は確かに伴奏に全く意識をはらっていませんでした。この部分では、私にメロディ(ハーモニクス)だけを弾かせて彼女が伴奏をする、という形でその響きを確認させて下さったのですが、緊張していたせいで客観的にその響きを感じ取ることが出来なかったのが残念です。

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他の方のレッスンはこのような曲でした。
全て聴講したかったのですが、時間の都合がつかずに聞けませんでした。私の前にトップバッターで受講された杉本みどりさん(ヴィラ=ロボス「プレリュード第1番」)のレッスンと、私の後に受講された佐々木みことさん(バッハ「シャコンヌ」)の最初の10分をなんとか、という感じ。どちらのレッスンも、本人に向けてのレッスンであることは間違いないのですが、聴講生にも大変ためになる普遍的な内容を含んだレッスンでした。

“音楽で一番大切なものは?の問いに多くの人は「メロディ」と答えますが、より大切なのはリズムで、きちんとしたリズムで演奏されていればメロディの中の音がひとつやふたつ間違ったところで何も問題ないのです。”
“偉大な先人の演奏に影響を受けすぎず、きちんと楽譜に書かれた音楽を再現しなくてはいけません。”
どちらも心に残る言葉です。

実際にお会いしたラファエラさんは、コンサートのチラシの写真よりもずっと若々しくエネルギッシュで、そしてとてもチャーミングな方でした。レッスンでもユーモアを交え、「悪い例」をおもしろおかしく演じて下さったり。今日は聴講のみのお客様もとても多かったのですが、きっと楽しめたことと思います。

素晴らしいレッスンでした。

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(余談)
レッスン開始前。
手塚先生「私、この曲がほんとに好きなんですが、誰もいい演奏してないんです。」

そんなこと言われたら「なら私がちゃんと弾いてやる!」と思ってしまいますよね。近々、手塚先生にもレッスンを受けにいきます。今日の復習を兼ねて、色々聞いてきたいと思います。難しい曲ですが、いつかちゃんとコンサートで弾きたい、私も大好きな曲です。


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by yuko_kodama | 2016-10-31 03:39 | ライブ、コンサートの話

子育て広場でコンサート

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10月25日(火)、市内2カ所の子育て広場「つどいの広場」にてコンサートをしてきました。ギター&バスギター丸山耕太郎さん、ウクレレ楠幸樹さんとのトリオです。広場を管理運営するNPO法人ピッコロさんからお話を頂き、準備をしてきました。

午前中は私の自宅から徒歩1分の「元町つどいの広場」。近所ということもあり、私もしょっちゅう下の子を遊ばせに行っている場所です。この日は30組もの親子が集まってくれました。
午後は自宅からは少し離れていて私もなかなか足を運ばない「竹丘つどいの広場」で、こちらは5〜6組の親子と親密に。もともと竹丘の広場は地域に子どもが少なく、誰もこない日もあるそうで、小雨の中これだけ集まってくれたのはありがたいことでした。

この日は小さな子ども向けということで、多少騒いでも聞こえるようにとPAを入れましたが、結果的に正解!子どもの声だけでなく、お母様たちが演奏に合わせて歌ってくれたりして、普段のしーんとしたクラシックのコンサートとは違う、温かく楽しいコンサートにすることが出来ました。

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途中で読み聞かせも入れました。
プログラムの構想段階で1曲はクラシックを入れたいということでメンバーの意見が一致して、ビバルディの四季から「冬」の第2楽章をやることに。そこで、クラシックを聴ける静かで集中した雰囲気を作るために冬にちなんだ絵本を読むのはどうかと思いつき、ではそこにBGMをかぶせようとなり、どんどんアイディアが出てきました。
本番は大成功。「読み聞かせもあったのが良かった」「BGMがあると絵本だけとは違った魅力」など好評でした!

このメンバーで次は舞台を町田に移し、12月にクリスマスコンサートの予定です。また頑張ります!
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by yuko_kodama | 2016-10-26 04:45 | ライブ、コンサートの話

富川勝智ライブ@ “in F”

ひっさびさに富川勝智氏のライブを聴きに行きました。(行けました。)良かったです。最初に言ってしまいます。良かった。

10月22日(土)、大泉学園駅から徒歩5分のライブスポット“in F”でのライブでした。カウンターが7〜8席にメインテーブルというこじんまりとした場所で、ステージにはグランドピアノとウッドベース、サイドの本棚にはぎっしり隙間なく詰まったレコード。普段はジャズがメインのお店とのことです。この日は前半が富川さんのソロで、後半はゲストに歌手の藤沢エリカさんをお迎えしてのスペイン民謡、という構成でした。

前半のソロは、富川さんの愛奏曲を並べたプログラム。ターレガの小品3曲に始まり、ポンセ2曲、ヴィラ=ロボスの「ショーロス第1番」、カタルーニャ民謡から「アメリアの遺言」、そして私も大好きなエドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサの「散歩」、「ロートレック讃歌」。
実はレパートリー、かなりかぶっています。たぶん好みもですが、演奏の傾向というか、持っている(大切にしている)テクニックに向いた表現傾向の曲なのだと思います。自分も弾く(弾きたい)曲だけに、富川さんの演奏の良さ、自分との違いをよりはっきりと感じて、こっそり色々と深く感動していたのでした。上手い。。。

ちょっと「ショーロス第1番」について書きます。この曲は私もレパートリーにしていますが、私と富川さんの共通の師匠である手塚健旨先生のレパートリーであり、さらに遡ると手塚先生の師匠であるレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの愛奏曲です。レヒーノは繰り返しの多いこの曲を楽譜通りには弾かず、色々にアレンジして弾いていたそうで、それを私も(おそらく)富川さんも手塚先生から教えてもらっています。私の演奏はそこで止まっていて、いわば手塚先生の劣化コピー版でしかないのですが、富川さんの演奏はそこからズンズンと進化した「富川オリジナル版」になっています。習ったことは習ったことでリスペクトしつつ、そこから自分の世界にきちんと落とし込んで、色々なジャンルを経験することで得たものなども恐らくたくさん混ぜ込んで、もう一度還元されて出てきた、そんな演奏に感じました。以前にも何度も聴いていますが、この日の最新版が一番好きです。良かったです。

後半の藤沢エリカさんの歌との民謡も素晴らしかった。一編が短いとのことで、間に歌詞の解説なども絡めながら面白トークで展開してくれました。でも特にシリアスだったガリシア民謡と、美しいメロディのカタルーニャ民謡という最後の2曲は、出来れば続けて静かに味わいたかったかも。

民謡というのはその土地土地に伝わる古い音楽なので、それは色々な時代の作曲家の根底にもきっと染み付いていたのではないかと想像します。例えば「カスティーリャ・レオンの民謡」と言われると、なんとなくそれは「スペインの城」や「歌とカスティーリャ舞曲」なんかを彷彿とさせるような気がしますし、ハエン(アンダルシア)と言われれば、ああフランシスコ・クエンカの世界だわー、などと思ってしまいます。実際に聴き比べたわけではありませんが。なので、前半に民謡で後半ソロというのも面白かったかもと思います。

長々と書いてしまいました。それだけ良かったのです。また行きます。


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by yuko_kodama | 2016-10-23 05:15 | ライブ、コンサートの話