ギタリストのお昼寝部屋
2020-11-25T11:50:08+09:00
yuko_kodama
クラシックギタリスト児玉祐子のブログ
Excite Blog
教室発表会、無事終了!
http://siestaroom.exblog.jp/28310617/
2020-11-25T11:24:09+09:00
2020-11-25T11:50:08+09:00
2020-11-25T11:50:08+09:00
yuko_kodama
ギター教室の話
11月23日(月・祝)、無事に教室発表会を開催することができました。とにかく、何事もなく終えられたことにほっとしております。尾野先生、参加者の皆さま、本当にありがとうございました。
新型コロナウイルスの感染状況が悪化する中、緊張感をもっての運営でした。
換気中は音出しが出来ない(本番前の指慣らしが難しい状況)などの制限の中、参加者皆々様の素晴らしい演奏に感動しました。
毎年合同で発表会を開催しております。
私にとっては尾野先生の、尾野先生にとっては私の教室の生徒さんの成長は、1年分をまとめて聴くことになります。閉会後に尾野先生と感想を交換しますが、定期的にレッスンしている自分の生徒さんの1年分の成長に対する感想は、普段のレッスンでは見逃しがちなことも多く含まれていて、あらためて合同で開催する意義を確認できました。
それぞれの指導の特徴をあらためて見せつけられる面もありますね。
尾野門下の皆さんの演奏では特に、フレージングの明確さとフレーズの閉じ方の美しさに感激しました。自分のレッスンにも取り入れたいと思います。
講師演奏は、今年はエチュードで攻めました!
エチュードは、レッスンの中でやる時は技術面・音楽面ともに技量の向上を主な目的として使いますから、もう目一杯の曲を毎回課題に出されますよね。自分もそうでした。
でもそれを振り返って、今の技術で余裕をもって演奏したらどうだろう…ということを聴いて頂きたいと思いました。
今回はソル、コスト、カルカッシから演奏しましたが、ステージにのせてお客様に聴いて頂くに十分なエチュードはたくさんあります。来年の発表会でエチュードきれいに弾きたいという生徒さん、大歓迎します!!
講師演奏の最後は尾野先生とデュオ。
今年は尾野先生のご提案で、大阪のギタリスト兼作曲家、松岡滋さん作曲の「歌と踊り 第1番」を演奏しました。
動画撮影しましたので、ぜひご視聴ください。
とっても素敵な曲です!
https://youtu.be/W0BTBQInVxo
実り多き1日となりました。
また来年に向けて頑張りたいと思います。
本当にありがとうございました!
]]>
尾野・児玉教室 合同発表会
http://siestaroom.exblog.jp/28300003/
2020-11-15T10:29:14+09:00
2020-11-15T10:39:28+09:00
2020-11-15T10:39:28+09:00
yuko_kodama
ギター教室の話
久しぶりにブログを更新致します。今年はコロナ禍による活動制限もあり、なかなか更新する気持ちにならなかったブログ。
そんな状況の中、今年も発表会が開催できることを心から嬉しく思います。
年に一度の晴れ舞台だからと、毎年時間をかけて準備し、遠方からギターを背負って来られる生徒さん方のためにも、感染対策は怠りなく、最大限の注意を払って開催致します。
今回ばかりは、どなた様もお越しくださいとは申し上げられない状況ですが、どうぞ応援宜しくお願い致します。
私の教室では5回目となる発表会。
毎年プログラムの作成を担当しておりますが、並んだ曲目を見ておりますと、5年分の生徒さんの成長と歴史を感じて、思わずうるっときてしまいます。
集まって音楽を楽しむ、ただそれだけのことがこんなにも難しくなってしまいました。
それでも日々のレッスンを積み重ねてきた成果を、存分に発揮してもらいたいと願っております。
]]>
メイカフェコンサート終了
http://siestaroom.exblog.jp/27968876/
2020-02-13T09:28:21+09:00
2020-02-13T09:48:09+09:00
2020-02-13T09:48:09+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
2月9日(日)、国分寺のメイカフェにてデュオコンサートが無事盛況のうちに終了致しました。お越しくださった皆さま、どうもありがとうございました。とても良い雰囲気のお客様にお集まり頂き、楽しく演奏することが出来ました。お相手をつとめてくださった丸山耕太郎さん、お疲れさまでした。
今回のコンサートは、デュオで90分という長丁場でした。新しい曲も色々と勉強させて頂き、力になったなあと思います。
実はこのコンサートのオファーを受ける以前から2月後半にひとつクローズドでのコンサートが決まっており、そちらが丸山さんとのデュオでの企画でした。それでメイカフェでと依頼された時に「デュオで良ければお受けします」とお返事したのですが、2月後半のコンサートは60分で準備しており、ここに上乗せする30分のプログラムを準備するのが思ったよりもすごく大変でした。ご来場頂いたお客様からからは、選曲やプログラム順に関しては概ね好評を頂き、本当に安心しています。
(当日お手元にお配りしたプログラム)
弾いていて新たな発見があったのは、ソルの二重奏曲、不良少年、そして藤井眞吾先生の「はじまりの音楽」からの数曲。もう少し弾きこんでさらに深めたいですね。
とにかく美しい音楽に没頭できるのは、カルドーソのミロンガと竹内永和編のニュー・シネマ・パラダイス。こちらは油断すると夢中になりすぎて自分がどこで何を弾いていたのか分からなくなってしまう危険もあり、集中のコントロールが鍵です。
せっかくたくさん仕込んだので、今度は丸山さんのお膝元である町田方面にて再演の予定です。ご興味ありましたら、どうぞお知らせをお待ち下さい!
]]>
楽器について
http://siestaroom.exblog.jp/27928764/
2020-01-08T17:37:47+09:00
2020-01-08T17:50:53+09:00
2020-01-08T17:50:53+09:00
yuko_kodama
ギター音楽の話
結論を言いますと、私の場合そういったことは全くありませんでした。手にした瞬間からマルセロは素晴らしい音を出してくれました。
ただ、今思えばそれは、マルセロを手にする以前からしっかりしたタッチを教えてくださった手塚先生のおかげで、誰にでも言えることではないのかなとも思います。
また、初めて手にした時にすでに素晴らしい音ではありましたが、さらに良い音を鳴らすためにタッチの研究というか改善というか、とにかく良い音を出すための練習はたくさんしましたし、それはマルセロという相棒なしには出来ない練習でした。
良い楽器を手にする以前からしっかりしたタッチを訓練することは可能ですが、良い楽器を鳴らす練習は良い楽器がなくては出来ない。これは私にとっての真実で、とても大切にしています。
]]>
ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2020
http://siestaroom.exblog.jp/27927025/
2020-01-07T00:39:15+09:00
2020-01-07T01:04:07+09:00
2020-01-07T01:04:07+09:00
yuko_kodama
クラシック音楽の話
オケや指揮者には詳しくないので、単純にお祭り気分で楽しむのみですが、これを見ないと何となく新年の気分になりません。笑
(写真はウィーンフィルのHPより)
NHKの放送は、以前よりぐんと良く現地の様子を伝えてくれるようになったなあと思います。
このニューイヤーコンサートはマチネです。
新年が明けたその日の、お祭り気分の昼下がりのコンサート。そのことを身をもって実感したのはスペイン留学中でした。
スペインは、経度はだいぶ西ですがヨーロッパ標準時間を採用しているので、ウィーンと同時刻になります。窓の外が明るい昼間にテレビから流れるコンサートは、それまで日本のお正月の夜に聴いていたものとは別物のように軽やかで明るく響いたように感じたのです。
思えばその頃、NHKのスタジオではイブニングドレスで正装した女性アナウンサーや和服のゲストが厳かに静かに音楽を語っていたように思います。それは、コンサートホールのマチネの軽やかな雰囲気というよりも、ゴージャスなオペラハウスのソワレのような感じでした。そして、私はそれを当たり前と思って毎年聴いていたのです。
スペインで昼間にテレビを見てからは、帰国後もこのNHKの演出に違和感を感じていたのですが、近年は「現地スタジオ」なるものを設営したり、現地の街の様子を積極的に映したりと、ずいぶんコンサートのリアルな雰囲気が伝わるようになったのではないかと思います。
日本のお正月は、海外のお祭り騒ぎとは違う、厳かな雰囲気をもともと持っていると思います。その中で、お正月の雰囲気を盛り上げながら、かつ現地のリアルなコンサートの様子を伝えるには、演出にも工夫がいるでしょう。
NHKの奮闘を今後も毎年楽しみにしたいと思います。
]]>
明けましておめでとうございます!
http://siestaroom.exblog.jp/27922539/
2020-01-03T07:13:35+09:00
2020-01-03T07:28:40+09:00
2020-01-03T07:28:40+09:00
yuko_kodama
その他の話
今年も近所で初日の出を拝み、初詣に出かけました。いつもどおりのお正月を迎えられたことに感謝です。
お雑煮もおせち料理も、例年と同じ。皆さまからの年賀状を拝見したり、家族でゲームをしたり、家でのんびりと過ごしました。
こんなお正月が好きです。
毎年、今年こそもっとギターを練習して上手になりたいと思います。今年も思っています。でも、ギターは難しいですね。どうしてこんなに難しいのに、こんなに大好きなんだろう。
年を重ねるごとに、好きなことだけをしているわけにはいかない生活の難しさが押し寄せて、練習時間も限られます。でも、大好きなギターを仕事にしていられることは本当に幸せです。
昨年はこれまでの横浜と光が丘に加え、新たに国分寺Kスタジオと池袋コミュニティカレッジでもレッスンをスタート致しました。新たなご縁を大切に、今年も一歩づつ進みたいと思います。
昨年はスペインものを勉強したいという目標を掲げて、新たにトローバのマドローニョスとブルガレサをレパートリーに加え、デュオではアルベニスのタンゴを演奏しました。
今年は具体的な目標が立てられる状況にはないですが、目の前の決まったお仕事をひとつひとつ、責任持ってこなしたいと思っています。新たなジャンルのお仕事も依頼して頂き、とても楽しみです!
皆さま、今年も1年どうぞ宜しくお願い申し上げます。
]]>
スペインギターフェスタ
http://siestaroom.exblog.jp/27883467/
2019-12-01T07:33:34+09:00
2019-12-01T08:51:15+09:00
2019-12-01T08:42:29+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
コンサートは五重奏で始まり、メンバーを入れ替えての三重奏、二重奏をはさんで、また最後は五重奏で締める構成。トークも軽快で楽しく、たっぷり1時間半以上あったのですが、1時間かからなかったのでは?くらいにあっという間に感じました。
このコンサートを聴いて特に印象に残ったのが、全編メンバーそれぞれによるオリジナル編曲であることの素晴らしさ!!
アレンジそのものも良いのですが、とにかくメンバーの個性を熟知して長所を生かすことを徹底した“アテ書きアレンジ”だったと思います。これはCDだとちょっと分かりにくくて、生で聴いて、目で見て、それぞれの楽器の個性豊かな音を聴いて、初めて分かった気がします。
実はフェイスブック上での事前の宣伝告知で富川さんが「我々ゴレンジャーみたいなもので、それぞれ1人でもそこそこ強いが、5人集まるとかなり強い」みたいなことを書いていらしたのですが、コンサートを聴いて「いや〜まさにゴレンジャーだった!!」とツボにはまっております。ゴレンジャーだから、それぞれ必殺技が違うわけです。で、その必殺技を複雑に組み合わせてオーケストラのための大曲を5人でやっつけてしまうわけです。逆に、どの技を誰がやっても決まる、そういう基本の技術の確かさもありましたが、生演奏を聴くとやはり個性が際立ちますね。
さらにさらに素晴らしいのは、メンバーが曲を完全に共有していて、最後を駆け抜けていくアチェレランド、ちょっとした溜め、そういう「スペインの音楽ってこうだよね!」という部分がぴたりと決まるところ。
メンバー皆さんソロやほかの組み合わせでのアンサンブルで活躍し、コンサートはもちろんレッスンもびっしりの日々、しかも1人は九州、1人は大阪、頻繁にリハできる状況でないことを考えると、やはりすごいなーとしか言えません。ベースメントを共有しているというのは、リハにリハを重ねて「完璧に合わせました!」よりも格段に自由だなあと、だから聴いていて心踊る楽しさがあるのかなと、そんな風に感じました。
コンサートは主に発売中のCDからの曲を中心としたプログラムでしたので、生演奏を聴いたことでさらにCDが興味深く聴けそうです。SGFの今後のさらなる活躍に期待しつつ、また生演奏を聴ける日を首を長くして待ちたいと思います!
]]>
マルセロ・バルベロ・イーホ
http://siestaroom.exblog.jp/27882317/
2019-11-30T09:40:57+09:00
2019-11-30T09:57:23+09:00
2019-11-30T09:57:23+09:00
yuko_kodama
ギター音楽の話
「マルセロ・バルベロ・イーホ」
https://ameblo.jp/sorfernando/entry-12549465396.html
とても素敵なお写真が冒頭にあります。
私はこのコンサートを聴きに行くことが出来ませんでしたが、この写真を一目見て(フェイスブックの投稿では画面上もっと小さな写真でしたが)「あ、マルセロ!!」と思いました。
私もアルカンヘルを入手する前に長く弾き、スペイン留学の2年間も共に過ごした愛器で、今も手放さずに弾いています。アルカンヘルを弾くようになり、めっきり出番が減ってしまってかわいそうなのですが、手放す気にはなれません。
宮下さんがブログ本文中で
「若い時にこの楽器を弾いたことで自分の音色が決まった」
とお書きになられていますが、
私はこの楽器を弾いたことで人生が決まってしまいました。
つまり、ギタリストになろうと、すでに社会人であったにも関わらず決めてしまったのです。
ギタリストとしては本当に遅いスタートで、それは今でもハンデとして大きく感じられない日はありません。
でも、やはりマルセロに出会って、ギタリストとしての人生を選んだことに後悔はありませんし、支えて下さった先生方や先輩方、仲間たちに感謝の気持ちでいっぱいです。
今日はこれから光が丘のサークル指導です。
スタートの遅い私だからこそ、大人の愛好家の皆さんのお役に立てることがあります。
楽器って、人生をも決めてしまうものですね。
]]>
「藤香想」の朝コンサート
http://siestaroom.exblog.jp/27860799/
2019-11-11T11:27:53+09:00
2019-11-12T13:44:42+09:00
2019-11-12T13:44:42+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
(澄んだ秋空とお店の入口。看板が影で黒くなってしまいました…)
日曜日の朝10:00開演。お客様はご近所の常連さんのほか、わざわざ横浜方面から朝早く電車で来られた方まで様々でしたが、総じて音楽好き、ギター好きらしい良い雰囲気のオーディエンス。コーヒーの香りとともに、ほのかにココナツオイルらしきにおいはランチの仕込みだったでしょうか。窓の外は紅葉の気配が漂っていました。その素晴らしい背景の中、ギター初心者にも楽しめる、かつギター好きが聴いてもたまらない、名曲名演コンサート開演!
(素敵な景色に合わせて花柄のシャツを衣装に選んだ富川氏)
私が富川勝智さんのコンサートに頻繁に足を運ぶのは、兄弟子だからとか親しいとか恩があるとか、そういった義理からではありません。純粋に富川さんの音楽を尊敬していること、必ず自分の勉強になること、そして聴いていて本当に心地よく楽しいからです。
私は昔、生け花を習ったことがあります。10年くらいは続けましたので、お免状もあります。生け花は、まるで自然の風景を切り取ったように見せたいというところから始まり、自然のエッセンスを凝縮して形が作られています。そのためには、必ず人が手を入れてやらなくてはいけません。繁りすぎた枝は整理して、たくさんついた花は主役を決めたら残りは潔く切り落とす。そうやって手を入れたものを、まるで自然の中にあるかのように見せるのが日本の生け花です。はじめから人が作ったことが前提としてある西洋のアレンジメントと全く違う点です。
富川さんの音楽は、私にとって生け花みたいなものです。決してわざとらしく人工的な表現ではありませんが、きちんと手入れされて美しい。あるがままではなく、そこに少し手を加えて、より分かりやすくエッセンスを取り出して聴衆に見せてくれる、そういう感じ。
だから、「アランブラの思い出」や「アラビア風奇想曲」のスペイン人からみた“アラビア風”という雰囲気が誰の演奏より伝わりやすい。スペイン舞曲5番「アンダルーサ」がアンダルシア風だとか「アデリータ」や「マリエッタ」はマズルカだとか。様式、形式、雰囲気、特徴、そういうのがとても分かりやすく伝わります。
富川さんの音楽のそういう表現を尊敬していますし、とても勉強になります。
あとはやはり音です。
90年代のアルカンヘルのぐぐーっと締まって骨太な感じ(このあたり、言葉での表現難しいんですよ。終演後に富川さんご本人と話して「アルカンヘル弾いてる人には伝わるんだけどねー」って、苦笑。)は、同じアルカンヘルでも2006年作の私のものとは一味違う「らしさ」があり、とても好きです。それを、ピントの合ったタッチできちんと鳴らしながら、前述のような音楽に展開していくのは本当に聴いていて心地よいものです。
実は、札幌での私と杉本みどりさんのライブにご来場頂いていた富川さん。その時に、最前列からものすごい視線で凝視されていたので、今回は逆に私が富川さんのタッチなど研究するつもりでガン見しよう!と良い位置に陣取ってみました。でも結局、音の心地良さに負けて最後には目を閉じて聴き入ってしまいました。(目からの情報をシャットアウトすると、より聴覚に集中することができます。)飛んでくるような、降ってくるような音を浴びて、やっぱりこの音が好きだなーと思いました。
(玄関前に咲いていた秋明菊)
(もしかしたら初めてのツーショット⁈)
終演後にはちょっと突っ込んだ話などもして頂き、またまた勉強になりました。研究熱心で、それをいつも本音で誠実に、何ももったいぶらずに教えてくれるお人柄も尊敬しています。
本当にありがとうございました。
実は私、今、人生で一番ギターが好きかもしれません!!
たぶん、北海道への演奏旅行に向けての準備から、インプットとアウトプットのバランスがものすごく良いのだと思います。この調子で今年も最後まで乗り切りたいです。
]]>
アルカンヘルを弾くということ
http://siestaroom.exblog.jp/27855689/
2019-11-08T09:42:00+09:00
2019-11-08T09:58:09+09:00
2019-11-08T09:58:09+09:00
yuko_kodama
ギター音楽の話
先日はKスタジオでのレッスン後の空き時間を利用してちょっと新曲を練習してきました。教室のギターをお借りして、だいたいの感じを掴んで弾けるところまでさらってから帰宅。そして夕方、自宅で自分のギターで同じ曲をさらってみて、あらまあびっくり。こんなに弾けてないのか、自分!!
自宅ではもちろんアルカンヘルを弾きました。
アルカンヘルのすごさはここなんですね。
ものすごく純粋なギターの音が出るぶん、ごまかしがきかない。教室のギターでは適当にごまかせていた部分があぶり出されてしまい、慌てました。
でも逆に言うと、アルカンヘルを使っていると、こうしてギターが「ここがうまくいってないよ!」と勝手に教えてくれるんです。そして、丁寧にさらっていくうちに、アルカンヘルでしか鳴らない響きと歌い方が出来てきます。その最高の音を知ってしまうと、他の楽器は弾きたくないと思ってしまう。だから私は、ものすごくギターに鍛えてもらっていると思います。
生徒さんにはよくお話しますが、「高いギターは上手くなったら買います」では一生うまくなりません。演奏は良い楽器が育ててくれるものでもあるのです。アルカンヘルを弾くのは、確かに難しいと思います。でも最高に楽しくもあります。良い楽器と縁があったことを幸せに思います。
]]>
マリア・エステル・グスマン 東京公演
http://siestaroom.exblog.jp/27848115/
2019-11-02T06:11:06+09:00
2019-11-02T07:47:10+09:00
2019-11-02T07:47:10+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
今回私は、ツアー初日の横浜公演から北海道、そしてラストの東京公演まで、多くの日程を共に過ごし、たくさんの演奏に接することが出来ました。こんなにたくさんの彼女のコンサートを聴けたのは久しぶりでした。嬉しかったです。
(東京公演リハーサル風景)
彼女の演奏は手塚先生が「cada vez mejor」(毎回良くなっている)というとおり、円熟の時を迎え、さらに今なお進化しています。演奏の感想を豊洲シビックホールで行われたプログラムから。
オープニングはバッハの無伴奏チェロ組曲からプレリュード。彼女のバロック作品の演奏の緻密さには毎回感動させられます。冒頭の開放弦の豊かな響き、続く高音の上行フレーズは上品に美しく、さらに進んで低音の下降は力強く。右手の指pima4本だけの使い分けで各声部が独立して自由に強弱を持ち、それぞれのフレーズを歌うことがどれほど技術的に困難か、ギターを弾く人なら誰もが分かると思いますが、彼女の演奏は伸びやかで全くその困難を感じさせません。(実際、彼女にとっては何の困難もないのでしょう。)ただ美しいバッハがあるだけです。
続いてロドリーゴのトリプティコ。有名なファンダンゴの和音で第1曲が始まるこの難曲をマリア・エステルは何の難しさも感じさせずに、カスティーリャ民謡らしきメロディの見え隠れする第2曲、そしてアランフェス協奏曲のモチーフを使った第3曲まで、素晴らしい集中での演奏を聴かせてくれました。技術的に難しいことを見せるだけなら曲芸になってしまう。でも、彼女の演奏から聞こえるのは、ロドリーゴの和声の面白さ。バッハで横のラインをつないで各声部を独立して聞かせたのとはガラリと変わり、今度は縦のラインを強調して、協和音程から少しづつずらして計算された不協和音の連なりと、その間に現れる美しい瞬間との対比を楽しませてくれました。
後半1曲目はポンセの「スペインのフォリアによる主題、変奏とフーガ」。横浜公演で、そのあまりの長大さに賛否両論あったことから、一時は抜粋での演奏まで検討されたほどでしたが、無事全曲お届けすることができました。フォリアの主題自体美しくて私は大好きなのですが、伝統的なフォリアをギターの技術的な魅力で変奏していくリョベートの曲とは異なり、この曲はフォリアの主題自体がポンセらしい和声で彩られて始まります。変奏は技術的に難しいことはもちろんですが、これみよがしの超絶技巧ではなく音楽的な充実が大きい。セゴビアをして「バッハのシャコンヌに匹敵する」と言わしめたくらいですが、ところどころバロックのような手法での変奏もあり、ヴァイス伝としてポンセが発表した組曲を彷彿とさせる場面も。低音の響きと動きが美しいのは、当日使用した名器アルカンヘル・フェルナンデスの真骨頂でもあったと思います。どの変奏もモダンな和声を組み合わせながらもフォリアの主題が失われない不思議さ。そして、前半に演奏されたロドリーゴとの個性の対比のこの上ない面白さ!!プログラムが難しすぎると批判もあり、また集客にも苦心しましたが、このロドリーゴとポンセの個性の対比は本当にこの夜の白眉であったと思います。縦のラインである和声と、横のラインである独立した声部と、その両方を複雑に組み合わせた美しい織物のようなポンセで、20分超の大曲があっという間に終わってしまったようでした。
マリア・ルイサ・アニードの小品「ミサ・チーコ」は初めて聴きました。メインディッシュの後のお口直しのような絶妙なプログラミングでした。私はマリア・エステルの演奏するチマローザのソナタが大好きなのですが、この「ミサ・チーコ」はその雰囲気に近い感じがしました。物哀しいメロディを歌うビブラートは、これまた技巧を感じさせない超絶技巧です。彼女はメロディがつながっている間、伴奏がどんなに動いてもビブラートを独立させて続けることができます。またメロディが動いていても同じタイミングのビブラートをかけ続けることが出来るのです。実感のわかない方は「アメリアの遺言」などで試してみてください。メロディの動きと違うタイミングで入ってくる伴奏に左右されずビブラートを途切らせないのは至難の技だと分かります。こうした見えない超絶技巧が、技巧を感じさせない最高の音楽を届けてくれるのだと思います。
プログラムの最後には、ツアー中どこでも大喝采を浴びたピアソラの「リベルタンゴ」が演奏されました。パーカッションから始まり、ベース、中声部の有名なリベルタンゴ節、そして最後に現れるメロディ。まるで、演奏者が増えていくようにそれぞれが完全に独立して奏でられる1人バンドのような演奏にはアンコールの拍手が鳴り止みませんでした。
アンコールは、アルベニスの「レイエンダ」、映画ドクトルジバゴから本人の編曲による美しいトレモロの「ララのテーマ」、最後に同じく本人編曲の映画「ミッション」のテーマでした。
今回のツアー、そしてラストの東京公演を聴いて、彼女と勉強できたことの幸せを感じると同時に、自分のプロフィールに彼女の名前を出すことの恐ろしさも感じました。自分はとてもではないが、足元に立つことすら出来ていない。彼女に恥じない自分でいられるように、また日々を頑張りたいと思いました。落ち込んだというわけではなく、ますますギターが好きになりました。一歩一歩、取り組んでいこうと思います。
集客への課題は相変わらず残りました。
次回の来日時には、さらなるアピールを考えて、この素晴らしい演奏をより多くの方にお届けできるよう頑張りたいと思います。
お越し下さった皆様、ありがとうございました。そして素晴らしい演奏をしてくださった永遠の師匠、Querida Maria Esther, muchas gracias!!
]]>
発表会
http://siestaroom.exblog.jp/27800895/
2019-10-10T21:58:19+09:00
2019-10-10T22:11:37+09:00
2019-10-10T22:11:37+09:00
yuko_kodama
ギター教室の話
台風の接近が予想される三連休ですが、幸い14日の発表会は台風通過後と思われます。
毎年、尾野桂子先生のお教室と合同で開催しております教室発表会。私のお教室としては今年で4回目となりました。今年初めて発表会に出られる方がいらっしゃる一方で、高齢を理由に出演を見合わせる方もいらして、出演人数は当初から横ばいです。少しづつ生徒さんが増えているので、発表会出演につながるといいなと思います。
今年は初めてゲスト奏者を招いております。
私にとっては兄弟子にあたり、尾野先生にとっては師匠にあたる富川勝智氏。
私たちが普段のレッスンで大切にしていることを、富川さんの演奏からたくさん聴き取れると思います。ゲスト演奏まで無料でお聴き頂けますので、どうぞご来場下さいませ。
出演者の皆さん、頑張りましょう!!
]]>
林祥太郎さん〜午後のひとときコンサート
http://siestaroom.exblog.jp/27780353/
2019-09-24T10:04:08+09:00
2019-09-24T11:12:16+09:00
2019-09-24T11:07:42+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
いずみホール、正面。
Bホール内部、開演前。
ホールは、西国分寺の駅前ロータリーに面していて、雨でも濡れないくらいの近さ!
今回はBホールという、50席ほどのスタジオのようなホールでしたが、見た目よりも断然良い音響!!板張りの壁で程よい残響があり、生音のギターを聴くには申し分なし。床はカーペット敷きでしたが、むしろ足音が響かないのは演奏中の雑音がなくて良かったです。
プログラム。
演奏順を変更して、オープニング1曲目はジョビンの「あなたを愛してしまう」、その後トロイロの「下町のロマンス」、そしてまたジョビンの2曲に戻りました。
曲目解説も分かりやすく、最近自身のYouTubeチャンネルにアップしたばかりの「イパネマの娘」の撮影秘話なども話してくださり、会場のお客様の集中を惹きつけて離さない素晴らしいパフォーマンス。
ジョビンの曲を弾き終えたところで会場にむかって「この中でギターを弾いたことのない方、ちょっと弾いてみませんか?すごく簡単なので、ぜひ!」との呼びかけ。(何するのかな?簡単…なわけないでしょー!!)と思いながら見守っていますと、呼びかけに応じて舞台に出てくださった女性に、
「人差し指でも親指でもいいので、弦6本ジャラーンて鳴らしてみてください」
「いいですねー!じゃ、これを続けて弾いてくださいね。ジャーン、ジャーン、ジャーン、ジャーン…」
「いいですねー!そのまま弾いてくださいね。じゃあちょっと僕がこっちを押さえます。」(林さんがコードを押さえる)
「音、変わりましたね。今からこれで僕ちょっと歌ってみます」
(福山雅治さんの歌を歌ってくれる!うまい!)
「ありがとうございました!ね?ギター簡単ですね?ぜひ皆さん弾いてください!!」
(いや、あの左手が難しいでしょ?と客席からツッコミ)
「あ、左手はちゃんと習った方がいいです。あそこに楠さんという素晴らしい先生もいらっしゃるので。」
(ちゃんと主催者に配慮!)
ということで、ギター演奏体験コーナー終了。これはお客様にとって楽しい経験になったこと間違いなしです。そして、この福山雅治さんの歌は、今秋公開予定の映画「マチネの終わりに」の紹介の伏線になっていたのです。この後プログラムにはなかった劇中曲「幸福の硬貨(小説バージョン)」も演奏してくださいました。天才クラシックギタリスト役として福山雅治さんが主演するこの映画を機に、クラシックギターの世界を多くの人に知ってもらいたいですね。
映画音楽つながりで、この後はメンケンの「ホール・ニュー・ワールド」。アニメバージョンとは違う今年公開の実写化バージョンです、との解説。アラジンとジャスミンの歌唱をオクターブで歌い分け、転調も原曲に忠実なアレンジ。これはさらりと弾いていましたが、相当な難アレンジです。本当に上手い人が弾くと、どんな曲も簡単に聞こえてしまいますね。
この後はクライマックスに向かって更なる本領発揮!
クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘブン」は、佐藤弘和さんのアレンジも素晴らしく、ターレガのラグリマ(スペイン語の「涙」=ティアーズですね)のモチーフから始まり、最後はバッハの平均律クラヴィーア曲のような雰囲気になります、との解説。あの有名な、美しくも悲しいクラプトンメロディが、最後にはクラシックギターらしい技巧によって壮大な宗教曲のような雰囲気に上り詰めるところまで一気に弾ききって聴かせ、客席はシーンと感動の余韻に浸りました。
「ホール・ニュー・ワールド」までは、どちらかと言えば甘い音色を多用して、耳に心地よい音楽を作っていた林さんですが、この「ティアーズ・イン・ヘブン」の後半の盛り上がりからは一気にクラシックモードにスイッチ!私の好きな硬めの、芯の通った音色がここにきてアクセル全開になり、ガスイの「ファリャの主題による幻想曲」とターレガの「アルハンブラの思い出」で終演、アンコールは「聖母の御子」でした。
林さんのプロフィールには、ミゲル・リョベート国際ギターコンクール第2位受賞の経歴とともに、この時にもらった「あなたほど心に届く演奏は初めて」との評が記載されています。
このコンサートを聴いて、それを確かに実感しました。前半のボサノバや映画音楽は、誰が聴いても、つまり本格的なギターファンやクラシック通でない人が聴いても楽しめる「心地よい音楽」なのですが、これがBGMのように流れていってしまわず、スッと心に入ってくる音楽なのです。肩肘張らない自然な音楽でありつつ、もっと聴きたいと思わせる音楽。本当に素敵だなあと思いました。そして、これを入口として、本当のクラシックギターの世界も聴かせてくださいました。1時間とは思えない内容の濃さで、レポートも長くなりました。すみませんm(_ _)m
CD、この日持ってきた分は完売したそうです。
ガスイのファリャファンタジーとアランブラも収録されています。おススメです!
林祥太郎さんのYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/SHOTAROHAYASHI8841
このコンサートで演奏された曲が多数あります。ぜひチャンネル登録してお聴きください。毎月1曲、新ビデオがアップされるそうですよ!
]]>
遊音地@横浜みなとみらいホール〜その3
http://siestaroom.exblog.jp/27734846/
2019-08-19T05:32:00+09:00
2019-09-03T22:48:42+09:00
2019-08-19T06:53:54+09:00
yuko_kodama
クラシック音楽の話
今回の企画は親子向けで「ピチカートツアー」という名称でした。私だけでは参加出来なかったかも⁈小学生の娘と2人で参加しましたが、10時半受付開始のところを10時過ぎから並んで、なんとか滑り込みセーフという人気ぶりでした。
案内してくださったのは、みなとみらいホールの事業計画の段階から携わっていらしたという中村卓史さん。ホールの隅から隅までご存知で、たくさんのウンチクを語ってくださいました。
ツアーはモール側入口の壁画前から出発し、
正面玄関→クローク、2階へ上がって大ホール客席→ステージ、ステージ下手側通路から舞台裏へまわり、楽屋2部屋→アーティストラウンジ→荷捌場→楽屋口、地下へ降りてリハーサル室→大部屋楽屋→ピアノ庫→ピアノ搬送用エレベーターにて小ホールのある6階→屋上庭園→関係者用エレベーターにて1階→正面玄関前ロビーに戻る(以上記憶で書いてます、抜けてるかも)
というルートでした。
大ホールのステージ上から指揮者用の第1楽屋、アーティストラウンジあたりは最高に興奮しました。オーケストラ用のホールや設備には全く縁がありませんからね。指揮者用の楽屋には、アプライトピアノが1台、シャワー室もありました。リハーサルから開演までの間を楽譜とともに、あるいはピアノを使って過ごす、指揮者の部屋。「小澤征爾さんなんかはシャワーは使わずに、必ず乾いたタオルを使用されるんですね」などと、具体的なお名前が上がると興奮度もマックスです!
アーティストラウンジはそこそこ広く、でも本当はもっと広さが欲しかったそうです。正方形の4人掛けのテーブルが舞台の真裏にあたる位置に、6〜7くらい横一列にありましたでしょうか。壁沿いには楽器を置くための棚が作りつけてあり、これはみなとみらいホールの自慢で、どの楽団にも喜ばれるそうです。「高価な楽器ですから、皆さん必ず持って歩かれます」との説明に深く頷くギター弾きの私。ピアノ弾きの娘は無関心。飲み物が提供されるカウンターがあり、クッキーなどのお菓子が並べてありました。
大ホール自体の説明も興味深いものでした。このホールは、公設民営というのかな?横浜市から「2000席のクラシック専用ホールを」という依頼が先にあったそうで、2020席のシューボックス型ホールとして完成しました。2000席でシューボックスというのは、実はかなり無理な設計。(土地の形状の制限からワインヤード型は設計できなかった。)2階後方の左右バルコニーでは舞台の半分以上が見えないような席もあるそうですが、どの席からも指揮者だけは見えるように設計を依頼したとのことでした。ホール全体の施工にかける費用を計画当初よりも節約した中で、音響設計に関わるところではビタ一文もケチっていない、と胸を張っておられた中村さんです。
ホール施工の費用が節約されたと書きましたが、これはみなとみらいホールが建てられた当時の時代背景のためです。みなとみらい地区の開発は今から30年前の横浜みなとみらい万博開催を機に始まり、ホールが計画されたのは25年前の1995年、バブルの時代です。ところがその後すぐにバブルがはじけて経済が暗転、長い不況の時代となりました。バブルの時代に計画されたとおりには実行できなかった施工案が多くあり、例えば正面玄関などはあまりにも簡素な仕上がりになったために、完成当時案内された横浜市長が「ここは裏口かね?」と言ったというエピソードも。ホール内外の装飾は経済が上向けばいつか足していくことも可能だろう、しかし、音響は一度出来上がったものを変えるのは非常に難しい。しかも、音が良くないという評価が定着すれば一流のオーケストラを呼ぶことも難しくなる。音作りに費用を惜しまなかった理由は明確でした。納得です。
このように、ちょっと子どもには難しいだろうなーと思われるウンチクを聞きながら、あっという間の1時間でした。娘は、ステージ上に置かれてあったスタインウェイのピアノに見とれ、地下のピアノ庫で「どれがベーゼンドルファー?」「わかんなかったー」とがっくり。いつの間にかピアノ弾きらしくなっていて面白かったです。ピアノは地下のピアノ庫からセリで舞台に載せますが、みなとみらいホールでは舞台の端にピアノ用のセリを設計したそう。サントリーホールでは、舞台中央にピアノセリがあり、演奏時も奏者はセリ上で弾くことになるのだそうで、これを不安に思う奏者もいることなどを聞いての配慮なのだとか。本当に興味深い話ばかりでした。
こうしたツアーは、他のホールでも開催されているのでしょうか?ぜひ色々なホールのウンチクを聞いて、比べてみたいものです。とても楽しく参加させて頂きました。
これで「遊音地@みなとみらいホール」のシリーズはおしまいです。お読み頂き、ありがとうございました!
]]>
遊音地@横浜みなとみらいホール〜その2
http://siestaroom.exblog.jp/27730895/
2019-08-15T21:44:25+09:00
2019-08-16T12:07:20+09:00
2019-08-15T22:48:39+09:00
yuko_kodama
ライブ、コンサートの話
今回は、この日聴いたその他のコンサートについてのレポートをまとめて書きます。
着いて最初に聴いたのは、パイプオルガンのコンサート。1曲目は誰でも知っているクラシック曲No. 1ともいえるメンデルスゾーンの「結婚行進曲」でした。まるでオーケストラのように大ホールいっぱいに響きわたるオルガンの華やかかつ重厚な音色と、ホールの奥のステージのそのまた後ろのオルガン席に小さ〜く見えるオルガニストの姿が、あまりにも対照的です。あの小さな人影がこの大音響を一人で操っているのです、すごいなあパイプオルガン。2曲目の「赤とんぼ」をモチーフにした曲では、全く違う繊細な音色、音量もぐっと小さくなりました。このあたり、パイプオルガンの楽器の仕組みや音色の話など、少しトークがあると面白かったのになあと思いました。最後は「ウエストミンスターの鐘」をモチーフにした曲。「ウエストミンスターの鐘」とは、学校のチャイムに用いられているキーン・コーン・カーン・コーン(ミ・ド・レ・ソ、ソ・レ・ミ・ド)のあれです。一緒に聴いていた娘に「ほら、学校の!」と耳打ちすると気付いた様子で、現代的な和声の曲でしたが、興味を持って聴けたようでした。3曲で15分。体験コンサートとしてはちょうど良い長さかもしれませんね。
後に参加したバックステージツアーでは、このパイプオルガンにまつわるウンチクもあれこれ聞いたのですが、中でもこのパイプオルガンは日本で最も演奏される機会の多いオルガンの一つであるという話は印象的でした。こうしたミニミニコンサートを含め、出来るだけオルガンを演奏してもらう機会を作るよう、ホール側で欠かさず努力をしているそうです。
↑パイプオルガンと、後述のビッグバンドのプログラム。
午後は、前回レポートしたギターコンサートを聴いた後、すぐお隣のレセプションルームで行われたウクレレ&パーカッションのコンサートへ。
こんな感じの明るいお部屋で、横浜港に面した景色が楽しめます。普段はコンサートの後の関係者パーティなどに利用されるお部屋だそうです。写真は開演前の準備中。(屋上庭園で開催の予定でしたが、暑さのため室内に変更されたようです。)
開演一曲目の「カナリオス」で、もうあっという間にラテンリズム全開の心地良い世界へ連れて行かれてしまいました!
パーカッション奏者の身体の動き、大好きなんです。身体の内側からリズムが溢れてくるようで、見ていてとても気持ちよいです。そこへバロックギターさながらのウクレレを富川さんが乗せて、8分の6拍子と4分の3拍子が入れ替わる楽しいリズムがノリノリで展開・疾走。ウクレレとマリンバはどちらも音が軽やかで優しく、相性抜群でした。富川さんが「カリブっぽい」と表現されていましたが、確かにマリンバとスチールパン、どちらも音程の取れる打楽器で感じが似ていますね。その後演奏された曲も、どれもとても楽しかったです。バックステージツアーの集合時間がせまり、後ろ髪を引かれながら途中退室しました。この組み合わせでメキシコ民謡の「エストレリータ」とか、ラウロの「ベネズエラワルツ」とか、面白そうだなー。鰻の焼ける匂いでご飯をお代わりできる的な、「カナリオス」聴いての妄想コンサートを脳内お代わりして楽しみました。
バックステージツアーから戻って、夕方最後に聴いたのは中高生からなるビッグバンドのジャズコンサート。みなとみらいホール自体が運営しているバンドで、週1回プロの指導を受けながら練習を積んでいるとのこと。とても上手でびっくりしました!時々近所のホールで近隣中学高校の吹奏楽部のコンサートを聴いたりしますが、金管楽器って意外と音程取るのも難しいみたいですよね。そういう基礎がばっちり出来ていて、その上でのアンサンブル。ステージ前方に出てきてマイクの前でのソロ演奏も堂々としていて立派。テンポの良い女子の司会も聞きやすくて好感持てました。近所だったら娘が入会したがったかもしれません。中高生と聞いて、親近感を持って楽しく聴いていたようでした。
前回レポートしたギターコンサートも合わせて、これだけの音楽を楽しんで無料!!横浜市、太っ腹です。ありがとうございます。横浜市民の皆様、返礼品につられてふるさと納税なんかせず、ぜひ税金は横浜市へ納めてくださいね・笑。
次回はいよいよバックステージツアーについて書いて、このシリーズを完結したいと思います。お楽しみに!
]]>
https://www.excite.co.jp/
https://www.exblog.jp/
https://ssl2.excite.co.jp/