「プロフェッショナル」〜樫本大進

NHKの人気番組「プロフェッショナル〜仕事の流儀」に、ヴァイオリニストの樫本大進さんが出演された回を見ました。

樫本大進さんを初めて知ったのは、彼が10代でロン・ティボー国際コンクールに優勝した翌年、東京での優勝記念演奏会だったと記憶しています。彼のことを知っていてコンサートに出掛けたわけではなく、たまたま当時の職場から徒歩で行けたサントリーホールでの公演をチェックしていて、価格の安いパイプオルガン席のチケットが残っていたからです。会社帰りに気軽に寄るつもりでした。

その演奏会で、彼は予定されたプログラムの前にバッハのシャコンヌを弾きました。その年に亡くなった恩師メニューイン氏への追悼の演奏だとのことでした。このシャコンヌで、私は一気に「樫本大進」のとりこになってしまいました。その集中力、音圧、存在感そして音楽性に圧倒された記憶は今でも鮮やかです。私はギターでのシャコンヌをたくさん聴いていましたけれど、「ああ、やっぱりギターのシャコンヌはバイオリンに勝てない」と、敗北感とも納得ともつかない、とにかく「このシャコンヌがスゴイ」という思いを味わいました。

その樫本さんがベルリンフィルのコンサートマスターに就任しての活躍に興味はありましたが、なかなか自分から情報をつかむまではいかなかったところ、この「プロフェッショナル」の放送!嬉しかったです。

一般向けの番組なので、音楽好きとしてはもっと掘り下げて取材してほしい部分はありましたけれど、樫本さんの才能と活躍を垣間見るには十分でした。その中で一番心に残った言葉は「いつも、もっと良く出来るはず、もっと上があるはず、と思ってます。だからいつも自分には不満ですよ。」という意味の言葉。
あんなに弾けるのに、世界一のオーケストラで才能豊かなメンバーを従えて指揮者と互角に渡り合えるほどの力があるのに、まだまだ自分に不満があるの?

そして、尊敬する師匠マリア・エステルのことを思い出しました。彼女も、とてつもない才能に恵まれた超一流の音楽家ですが、同じようなことを彼女の口から聞いたことがあります。
彼女はレッスン生を決して褒めません。前回のレッスンでの注意点を改善していったら、次はまた別の注意を受け、それを改善したらまた次…。最初はそのレッスンにフラストレーションがたまりましたが、あんなに弾ける彼女でさえ自分に不満があると知った時、自分など何も褒められるようなものは持ち合わせていないと、それまでの不満が一気にしぼんでしまいました。

私にはそんな超一流の才能は備わっていないですが、それでも音楽をやっていることで、彼らのような雲の上の存在の言葉のひとつひとつに大きな感銘や刺激を受けるアンテナを持つことが出来ているのかなと思います。

んー、まとまらないですが、たくさん刺激を受けたので、モリモリ練習しますよー!!


※サントリーホールでの演奏会については、記憶のみを頼りに書いておりますので、間違いがありましたらご容赦(または優しくご指摘)くださいませ。










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by yuko_kodama | 2017-12-07 13:32 | メディア(番組・記事)紹介
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