運指に悩む~バッハ「アレグロ」(BWV998)

だいぶ前からバッハのアレグロ(BWV998)に取り組んでいます。とても難しい曲です。何が難しいか。今私が苦心しているのは、「アレグロ」という速度(または曲の性格)を保持したまま、自分のやりたいことを表現していくことです。

バッハの曲はギターの為に書かれた曲ではありませんので、ギターのオリジナル曲、中でもギタリストである作曲家が作曲した曲のように、最良の運指が楽譜上に明確に指示されているわけではありません。楽譜に書かれた(つまり編曲者が意図した)運指以外の可能性がいくつか存在するわけです。
楽譜に並んだ音符の中から、特に聴かせたい音を意識してフレージングを考え、それに合った運指を考えて練習しているわけですが、その運指が最も簡単(弾きやすい)というわけではありません。

現在師事する先生からは、「この曲はとても難しく、速度も速いので、とにかく出来るだけ弾きやすい方法で運指を考えるべきだ」と言われました。どんなに美しい音が響く運指を考えても、それが「アレグロ」という枠組の中で表現できなければ意味がありません。そして、「アレグロ」という速度で一気にこの曲を弾いてしまえば、運指付けによる響きの違いなど、実はあまり聴き取れないのかもしれない。

それでも、いつか技術に余裕が出てくれば、やりたいことが「アレグロ」の速度の中でも表現できるかもしれないと思うと、好きな運指を易しいものに変えたくない私です。とりあえずは、先生から指示された易しい運指と、自分のやりたい運指とを、並行して練習していこうかと思います。そして、曲の練習以上に、自分の技術そのものを底上げする地道な基礎練習が必要ですね。
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by yuko_kodama | 2009-12-19 11:34 | ギター音楽の話
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